2018年9月に国税庁が発表した「平成29年分 民間給与実態統計調査」によると、給与所得者の平均年収は432.2万円(男性531.5万円、女性287万円)だという。平均額の2倍以上給与をもらい、時には「勝ち組」と称されることもある「年収1000万円」のステータスだが、そこに属する人のうち7割が将来に不安を感じている――。人材サービスを手掛けるパーソルキャリア(東京都千代田区)の調査で、こんな事実が浮かび上がった。
同社は9月5日、年収1000万〜1099万円(1000万円プレーヤー)と年収400万〜499万円(平均年収層)のビジネスパーソンを対象にした、「定年後の不安」に関する調査結果を発表した。
「あなたは定年後に不安を感じますか」という設問に対しては、1000万円プレーヤーの72.5%が「感じている」と回答。「老後2000万円問題」などが浮上する中、高収入とされる層でも危機感を持っていることが分かった。平均年収層では84.8%が「感じている」と回答している。
「あなたは何歳まで働きたいですか」という設問に対しては、1000万円プレーヤー、平均年収層ともに「60歳以上65歳未満」が最も多く、それぞれ32.6%、29.8%だった。一般的に定年退職の年齢とされる「65歳」以降も働きたいと回答したのは、平均年収層が28.0%なのに対し、1000万円プレーヤーは38.3%と、10.3ポイント上回った。
「あなたは今の仕事をこれから先もずっと続けていきたいと思いますか」という設問に対しては、平均年収層62.7%に対し、1000万円プレーヤーは73.6%と10.9ポイント上回り、1000万円プレーヤーの多くが現在の収入に満足している現状が分かった。
調査は、19年8月に東京都、千葉県、神奈川県、埼玉県の1都3県に住む会社勤めの男性800人を対象に行われた。
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