「国家公務員=長時間労働」といったイメージがあるが、実際のところどうなのか。就職・転職のための口コミサイトに投稿されたデータをまとめたところ、月間残業時間は「財務省」(72.59)が最も多く、次いで「文部科学省」(72.43)、「経済産業省」(70.16)であることが、オープンワークの調査で分かった。
国家公務員残業ランキング(クリックしてすべてを表示)
「クチコミから見えてきたのは、『国会対応』というキーワード。国会で質問を受ける議員の答弁を作成する重要な業務で、 議員からの『質問通告』を待機し、各省庁に割り振られた後に答弁作成が始まる。内閣人事局の調査 では、質問取りが終わる平均時刻は20時19分、割り振りが確定する平均時刻は22時28分となっており、 国会運営の構造的問題を解決しない限り、 霞が関の働き方改革は 難しいことがうかがえた」(オープンワーク)
財務省で働く人からは「やや改善していこうとする動きは見られるが、ワークライフバランスに対する意識は民間企業に比べると乏しい。国会や政治家などへの突発的な対応が求められることも多く、プライベートを犠牲にされることも多々あり」「国会業務や予算編成、税制改正など長時間労働が基本なのでワークライフバランスは諦めざるを得ない」といったコメントがあった。
国会公務員のワークライフバランスは、まだまだ進んでいないようだ(写真提供:ゲッティイメージズ)
残業時間ランキングのトップ3は70時間超えだったが、4位以下はどうなっているのか。4位は「総務省」(61.48)、以下「内閣府」(60.68)、「警察庁」(58.56)、「外務省」(58.13)、「環境省」(54.06)という結果に。
ちなみに、残業時間が最も少なかったのは「裁判所」(9.15)。「『国会対応』がないだけではなく、組織風土としても、ワークライフバランス向上を推進していることがうかがえた」(オープンワーク)
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