1杯1180円の重箱ラーメン 味にも内装にもこだわった銀座の“高級”一蘭 オープンの狙いを探る10月10日10時オープン(1/3 ページ)

» 2019年10月04日 17時00分 公開
[鬼頭勇大ITmedia]

 一蘭は10月10日、国内83店舗目となる「銀座一蘭」(東京都中央区)をオープンする。同店では限定メニューの「天然とんこつラーメン(銀座重箱)」(1180円、税込)を提供する。一蘭は、店舗名を通常「太宰府参道店」「六本木店」など「地名+店」というスタイルにしているが、新店舗の名称は銀座一蘭。この背景には、店舗を訪れるワクワク感を提供する狙いがある。

10月10日にオープン

 同店は、外観や内装などを「レトロ調」に統一。銀座という大都心にありながら、一歩入れば都会の喧騒から離れた空間が提供される。同店は地下にあり、階段を下りていくと他店の写真が目に入ってくる。いずれも、オープン時に撮影されたものだ。担当者は「国内外問わず多くの店舗で、オープン時には行列ができている」と話す。また、店舗がイメージする「昭和30年代」の銀座や、一蘭の創業当時の写真が並び、これまで一蘭がたどってきた歴史を見ることができる。内装もレンガ調にし、店内の鏡にはエイジングを施してある。「空席案内板」も木目調にアレンジするなど、レトロな空間にこだわった。一蘭は現在展開している82店舗の全てが直営店。「世界中どこの店舗に行っても同じ体験を」と、味だけでなく店舗の作り込みにも余念がない。

空席案内板もレトロに

 提供されるラーメンは、有田焼の専属窯元で1つずつ作られた重箱で提供される。一蘭の別店舗では同じように重箱で提供されるラーメンが既にあるが、「中身は全く違う」(担当者)と自信を見せる。

 特にこだわったのが、麺とチャーシューだ。麺には「大吟醸麺」を使用。大吟醸という称号は、日本酒の中でも特に米を磨いたものに冠される。大吟醸麺では、大吟醸の日本酒と同じように、他の店舗で提供される麺よりも小麦を磨き上げた。小麦は、磨いて中心に近づくほど、雑味を抑えられるのだという。また、材料には酒かすも使用。栄養価を高め、美容効果を付加する狙いがある。また、生麺の状態ではほのかに酒の香りがするという。

左が大吟醸麺で、右が通常の麺。大吟醸麺は酒の香りが若干するという

 チャーシューには、専属の職人が厳選した豚バラ肉を使用。一般の店舗で提供されているものと比べると、やわらかさや脂身の甘みに特徴があるという。

左が通常のチャーシューで、右が銀座重箱のチャーシュー
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