京成電鉄のアプリは、アプリとしては後発のものであり、位置情報や運行情報を中心としている。そのため、サービスが少ないのが難点だが、列車種別と目的地を最小限の文字情報で伝えているのが特徴である。「スカイライナー」などは専用のアイコンで表示している。これからどうアプリの機能を増やしていくかが課題だ。
京急電鉄のアプリは、列車走行位置や運行情報、「駅視-vision」の提供を中心としている。アプリを開くと設定された駅の発車時刻と行先が表示され、鉄道利用の利便性をあくまで第一としている。「駅視-vision」の提供もその一環だろう。情報の提供も素早い。「京急らしさ」を軸にアプリが作られている。
相模鉄道が提供するアプリは、後発のものとしてはよくできている。運行情報や位置情報の提供はほかと同じだが、「そうにゃん」や「20000系」を着せ替えすることができ、相鉄に親しみを持てるようになっている。また、分からないことを聞ける「チャットボット」にも対応し、問い合わせへの即答も可能だ。
センスのよいアプリが、近くJR東日本への直通が開始され、「選ばれる沿線」競争に名乗りを上げてきた相鉄の競争力を高めることになるだろう。
関東圏の主要鉄道各社のアプリには企業戦略が見え、それぞれ利用者への接し方をどうするか、などを考えていることがよく分かる。利用者にとって便利な鉄道を目指していたり、「選ばれる沿線」に取り組んでいたり、どう利用者を大切にするかが、アプリの作り方からうかがえるのだ。
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