これまでキャリアに関するコーチングサービスはB2Bのものがメインだった。B2Cのサービスもあるが、多くは役員などエグゼクティブ層向けのサービスで、高価なものがほとんどだという。
従来のコーチングはターゲットが限られていた
また、B2Bのコーチングは企業の人事部主導で行われるものが多いため、どうしても転職に関する話題を出しづらい傾向にあった。例えば、「転職を絶対にする」という気持ちがなくても、所属している企業に縛られないようなキャリアを形成するための相談がしづらい環境にあったという。
パーソルキャリアが展開している転職エージェントでも、キャリアに関する相談はできる。ただ、実際には転職を前提として話が進められることも多く、「今置かれている現状に対してどのようにすれば良いのか、という課題になかなか答えられていない」(清水氏)。クラウドキャリアコーチではこうしたニーズと現状のずれについて、転職を前面に押し出さないサービスで解決し、利用者の間口を広げる狙いがある。
清水氏によると、iXのサービスは「キャリア戦略プラットフォーム」と銘打っているが、そのほとんどは転職に向けたものだ。利用する人も、転職をするつもりで登録する人が多いという。一方で「転職をする回数で、最も割合が高いのは『1回』。転職するつもりで相談してみても、自分の思いや課題が明らかになり、結局転職せずに今の職場に残る人も多い」と清水氏。転職を含めて、自らのキャリアを内省する制度として、コーチングは浸透していくだろうか。
iXのサービス全体図
働き方改革に成功している企業は株価が上昇 「効率」「時短」より重要なものとは?
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「活躍している社員が辞めてしまう」――こうした課題を解決するため、人材大手のパーソルホールディングスは、社員の退職確率を予測するプロジェクトを進めている。どのようにして社員の退職リスクを「見える化」しているのだろうか。
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ドトール、休日減らして「有給奨励日」に 有給取得の“水増し”に厚生労働省「望ましくない」
4月から企業に義務付けられた従業員の有給取得。年間10日以上付与されている人について、5日以上取得させる必要がある。こうした中で、ドトールコーヒーがもともと休日だった日を出勤日にした上で「有給奨励日」に。理由については「改元などで祝日が多くなり、調整する必要が生じた」とコメントしている。働き方改革に逆行する取り組みを、厚生労働省はどう受け止めているのか?
「内定辞退」の特効薬? 内定者向け福利厚生サービスで未然に防止
企業の8割近くで発生する「内定辞退」。また、内定者の多くは企業側からの内定後のフォローを求めているという調査結果も。こうした状況を受けて内定者向けの福利厚生サービスが登場。どういった内容のサービスが受けられるのか。また、内定辞退した場合にはどうなるのか。
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