お店のミライ
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» 2019年11月06日 05時00分 公開

飲食店を科学する:日高屋グループの「焼鳥日高」が担う重要な“使命”とは? 省人化と満足度を両立させる戦略にも迫る (3/5)

[三ツ井創太郎,ITmedia]

小坪、省人化、圧倒的低価格を実現

 実際に、焼鳥日高の店舗を訪れてみました。JR大宮駅の東口から歩いて3分のところにある「焼鳥日高 大宮すずらん通り店」(さいたま市)です。このエリアには数多くの大衆酒場が軒を連ねています。

 店舗には、商品名を書いた札が掲示されています。「かわ191円」「つくね210円」(いずれも2本で)といったように、良心的な価格が一目で分かるようになっています。

 店に入ってまず驚くのが、メニューのオーダーの仕方。立ち飲みカウンターにはメニュー表が置かれています。ここまでは普通の飲食店と変わりませんが、各テーブルには専用のデジタルタッチペンが置かれています。自分の食べたいメニューをこのペンでタッチしてみると「ご注文は“生ビール”ですね」という音声を発します。その後、数量などをタッチするとオーダーが完了します。

デジタルタッチペンでお客が注文

 生ビールのオーダーが入ると、スタッフはキッチン内のプリンタから印字された伝票を見て、冷蔵庫から冷えたジョッキを取り出します。そして、全自動の生ビールサーバーにジョッキをセット。スタートボタンを押すと、サーバーが自動で生ビールを注ぎ始めます。あとはスタッフが注がれた生ビールをお客さまのもとに運びます。

 つまり、スタッフのオーダーを取る時間と生ビールを注ぐ時間を削減しているのです。「その程度の時間を削減しても、大した効果にならないだろう」と思われる方もいらっしゃるかと思いますが、省人化を目的とした業務改善においては、こうした一つ一つのオペレーションを科学的に分析していくことが重要となります。

 業務改善における原則は「作業工数が多い業務を改善する」ことです。飲食店においては「オーダーを聞く」「生ビールを注ぐ」という行為は、非常に工数が多い作業です。

 では、この2つの作業を無くすことで、どれくらいの改善効果があるのかをシミュレーションしてみましょう。

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