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» 2019年11月19日 08時00分 公開

“いま”が分かるビジネス塾:パナソニックがGoogle部門長や「出戻り人材」を幹部に 目玉人事はただの話題作り? (1/3)

パナソニックがGoogleの部門トップを幹部登用。これまでも外資出身者や出戻り人材を抜てきしてきた。「目玉人事」は奏功するか、それともただの話題作りか。

[加谷珪一,ITmedia]

 パナソニックが米Googleの幹部だった人材を役員待遇で招聘したことが話題になっている。同社はこれまでも、Microsoftの日本法人トップを務めた人物を出戻りで幹部に据えたり、証券会社の著名アナリストを戦略担当として迎え入れるなど、いわゆる目玉人事を行ってきた。

 こうした人事は外部に改革をアピールする効果があるほか、生え抜きの社員に対して刺激を与える狙いもあるが、単なる話題で終わってしまう可能性もある。

photo 外部のエリート人材を次々と抜てきするパナソニック。目玉人事は奏功するか(提供:ゲッティイメージズ)

日本マイクロソフト会長や著名アナリストも抜てき

 パナソニックは10月17日、Googleのスマートホーム部門の責任者だった松岡陽子氏を役員待遇のフェローとして招聘すると発表した。

 松岡氏はユニークな経歴の持ち主である。同氏は10代の頃、プロテニス選手を目指して渡米し、マリア・シャラポワ選手や錦織圭選手などを輩出した名門テニス・アカデミーに入った。だが、ケガのためプロのテニス選手の道は断念し、その後は、カリフォルニア大学バークレー校やマサチューセッツ工科大学(MIT)などで学び、研究者としてキャリアを積んできた。

 最近では、Googleのスマートホーム部門で家電とITの融合に関する事業責任者を務めた実績がある。パナソニックでは、ITを活用することで家電と住宅を統合する、HomeXと呼ばれる事業を担当するという。

 パナソニックは近年、松岡氏のように外部の人材を目玉人事として登用するという試みを積極的に行っている。16年には、著名な証券アナリストだったメリルリンチ日本証券調査部長の片山栄一氏を幹部として採用し、17年には、日本マイクロソフトの会長を務めていた樋口泰行氏を専務に据える人事を発表している。樋口氏はもともとパナソニック(松下電器産業)の出身であり、日本企業としては珍しい出戻り人事として話題になった。

 ちなみに今回、松岡氏を引き入れるきっかけを作ったのは、同社コーポレートイノベーション担当参与を務める馬場渉氏だが、馬場氏は中央大学を卒業後、ERP(基幹統合)システムを手掛けるSAPジャパンに入社し、バイスプレジデントなどを経験した後、やはり目玉人事として17年にパナソニックに入っている。

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