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» 2019年11月22日 08時00分 公開

クルマと人とのコミュニケーション:東京モーターショーに出現、「おしゃべりトラック」は運転の世界をどう変えるか (2/4)

[橋本愛喜,ITmedia]

歩行者や他ドライバーにどう意思伝える?

 先述通り、交通事故や道路使用者同士のトラブル、あおり行為を含んだ危険運転などが発生する原因の1つには、「ドライバーによるコミュニケーションの難しさ」がある。

 人間同士がぶつかりそうになった際は「ごめんなさい」、道を通してほしければ「すみません」、列が進めば前の人に小声で「前、進みましたよ」と優しく声を掛けるなど、意思とともに「感情」をも同時に伝えることができる。

 しかし、「クルマ対歩行者」、ひいては「クルマ対クルマ」の場合だと、ドライバーは感情を含めたそのままの意思を相手に伝えることが非常に困難になる。クルマにはその構造上、ドライバー同士を遠ざける遮断性があるからだ。

 現在日本のドライバーは、ハザードランプやウインカー、クラクション、パッシング、ドライバーの手上げ・目配せといった数少ないアクションで、なんとかして自らの意思を伝えようとしている。が、その手段の少なさがゆえに、使い方を誤ると、誤解を生んでしまうことも少なくない。

 例えば、パッシング(ライトを一瞬光らせる行為)。これには「お先にどうぞ」という意思を示すほかにも、「先に行かせてくれ」、感謝、注意喚起など実にさまざまな意味があり、地域やドライバーの世代によっても、その認識に違いが生じることがある。それゆえドライバー同士の認識に齟齬があると、トラブルの原因になりやすいのだ。

 とりわけ歩行者に対しては、ドライバーはサインをより分かりやすく示す必要がある。歩行者の中には運転未経験者も多くおり、ドライバーの出すサインの意味が理解できない場合があるからだ。これにより誤解が生じれば、相手が生身の人間のため大きな事故になる恐れもある。

 しかし、だからと言ってサインを出さなければ、やはり意思は伝わらない。

 筆者自身も夜間に歩道を歩いている時、脇道や側道の店から出ようとしているノーサインのクルマが自分に気付いているのか、先に通してくれるのか分からず 、しばらく「お見合い」することがよくある。路上のコミュニケーション不足は、命取りにさえなりかねないのだ。

 こうして長年、ドライバー同士の意思疎通の方法や、よりよい道路環境を模索してきた筆者だが、先の「東京モーターショー2019」の会場内で、今後の道路環境改善のためのヒントになるようなトラックを発見した。トラックメーカー・UDトラックス(埼玉県上尾市)が展示した「Quon Concept 202X」だ。

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