まず、今回の騒動を引き起こした、ポパイズの新商品であるチキンサンドはなぜ人をひきつけているのか。この新商品は、バターたっぷりのブリオッシュ生地のバンズに、スライスしたピクルスとフライドチキンが挟んである、拍子抜けするほど非常にシンプルなチキンサンドになっている。
実は、このチキンサンドは、ポパイズにとって30年ぶりとなる、気合の入った新商品なのだ。これまで、ポパイズのメニューは、フライドチキンやフライドシュリンプなどの揚げ物とサイドディッシュが中心で、バーガー類は一切なかった。
しかし、近年チキンサンドの人気が急上昇していることを受け、いわゆる「チキン戦争」に参戦する勢いで、新商品を投入したのだ。
そのような中で、ポパイズが脚光を浴びることに成功したのは、ソーシャルメディアを使った巧みなマーケティングの効果によるところが大きい。
ポパイズは、Twitterを使って競合ブランドのツイートにツッコミを入れたり、より親近感のあるトーンでメッセージを発信し、ブランド認知度を上げることに成功した。
さらに、黒人ユーザーが集まる「Black Twitter」のような、特定のユーザーが集まり影響力のあるオンラインコミュニティーで、ポパイズのチキンサンドが注目されたことも人気を後押しすることにつながった。
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