このように、チキンサンドがファストフード業界で重要商品になっている。当然、消費者の心をつかむのは簡単なことではないようで、すでに多くのファンがいる人気店の商品を再現すればいい、というわけでもない。
ポパイズの新商品がヒットしたのには、人気店チックフィレイと同じように米国南部で創業しているという、「ソウルフード」的なルーツも影響している。その特徴的なフレーバーが、消費者の味覚やノスタルジーにササったのだ。
とはいえ、チックフィレイが成功している秘策は、単に商品の味だけではないようだ。チックフィレイは、接客や店舗の居心地の良さ、モバイルオーダーといったテクノロジーを活用した利便性など、全てを総合したカスタマーサービスの質がいいと評判でもある。
冒頭のように、今回ポパイズは「チキン戦争」の空気が漂う中で、新商品を打ち出して多くの注目を集めることに成功したが、「チキン戦争」の真の勝者になるには、さらなる工夫が必要になるかもしれない。
いずれにせよ、米国では、チキンサンドを制するものがファストフードを制するということになりそうだ。
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“売れない魚”の寿司が、なぜ20年も売れ続けているのかCopyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
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