会計サービスに限った話ではないが、サブスクとは収益モデルの話であり、業績やコストに対しては中立な用語のはずである。しかし、買い切りの製品よりもサブスクが優れていると認識される背景には、サブスク系スタートアップが赤字を出してまでユーザーに還元しているという側面もあるだろう。
これは、サブスクの利点ではなく、もともと高額なモノを安く使ってもらっているという状況に過ぎない。結局、サブスクで赤字が累積しているサービスについては今後の値上げに警戒すべきであるし、黒字でも会員数が伸び悩む展開では値上げに踏み切られるということもあるかもしれない。
そのとき、特定のサブスクサービスに依存していては、サブスク本来のメリットである「所有しない」という側面が全く生かされない。これに対する自衛策としては、サービスの切り替えに柔軟な業務フローを整備するなどのスイッチングコストを下げる体制づくりを行うことではないだろうか
中央大学法学部卒業後、Finatextに入社し、グループ証券会社スマートプラスの設立やアプリケーションの企画開発を行った。現在はFinatextのサービスディレクターとして勤務し、法人向けのサービス企画を行う傍ら、オコスモの代表としてメディア記事の執筆・監修を手掛けている。
Twitterはこちら
freee上場 クラウド会計に続くビジョンを話す
ゴンチャ新社長の原田氏がタピオカブーム“最後の希望”の理由
政府の”キャッシュレス推進”ウラの狙い 改善したい“不名誉すぎる”実態とは?
資産運用“素人レベル”の地銀、SBI「25億出資」の勝算とは
IPOを選ばなくなったスタートアップCopyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング