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» 2019年11月08日 07時20分 公開

新連載・古田拓也「今更聞けない金融ビジネスの基礎」:資産運用“素人レベル”の地銀、SBI「25億出資」の勝算とは (1/4)

地方銀行はもうダメだ――。まことしやかにささやかれている「地銀はもうダメ」論だが、どこがそれほどダメなのかを確認し、それでも地銀との提携を推進するSBIグループの狙いは何かを探っていきたい。

[古田拓也,ITmedia]

 地方銀行はもうダメだ――。

 半ばあきらめに近いこの種のフレーズは、今やビジネスパーソンの間でなかば常識だといっても過言ではない。一方で、島根銀行と資本業務提携を実施したSBIグループのように、地銀との連携に関してビジネスチャンスを見出すプレーヤーが存在するのもまた事実だ。

 まことしやかにささやかれている「地銀はもうダメ」論だが、どこがそれほどダメなのかを確認し、それでも地銀との提携を推進するSBIグループの狙いは何かを探っていきたい。

そもそも何がダメなのか?

 そもそも、地銀がもうダメだと認識され始めた背景としては、2015年7月に金融庁が公表した「金融モニタリングレポート」における経常利益見通しの存在が大きい。

 当時の試算では、全国に存在する8割以上の地銀の経常利益について、2018年度には当時よりも大幅に減少する可能性があることを指摘していた。この試算は、地銀の再編やビジネスモデル転換の必要性を含めた議論のきっかけにもなった。

 それでは、金融庁の試算は現実となったのか。全国地方銀行協会が今年6月にとりまとめた地銀の18年度決算では、全国63行のうち約7割に相当する45行の経常利益が減少していたことが明らかになった。試算から3年あったにもかかわらず、その結果を回避できない地銀が多数となったのはなぜだろうか。

 その大きな要因は14年10月31日に導入されたマイナス金利の長期化だ。国債を中心に預金を運用する地銀にとって、マイナス金利は運用商品の利回り低下をもたらし、収益を圧迫する存在となった。

日本の10年債利回りの推移

 これまでの銀行は、預金者が受け取る利息と、日本国債を中心とした安全資産の利回りの利ザヤをとることで収益を上げてきた。しかし、足元の10年国債の利回りは-0.139%とマイナス圏まで落ち込んでいる。

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