GMOインターネットは12月23日、日本円と連動したステーブルコイン「GMO Japanese YEN(GYEN)」の実証実験を開始すると発表した。2020年上期の提供に向けて準備を進めており、今回はその土台となるブロックチェーンについて実験する。
GYENのロゴ
GYENは、日本円の価値に連動したコイン。仮想通貨を決済に使うためには、乱高下する価格がネックとなっていた。これを解決し、価格が安定した仮想通貨として注目が集まっているのがステーブルコインだ。Facebookが提供を目指しているLibraもステーブルコインの1種。
GYENは当初、海外での提供を見込む。仮想通貨のボーダレスな取引や、フィンテック分野におけるブロックチェーン技術の活用支援を目指すとしている。
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価格変動が大きく決済に利用できないといわれる仮想通貨に対し、法定通貨を裏付けとして持つことで価格を安定させるステーブルコイン。Libraをはじめ、その可能性が注目されている。国内でも、円建てのステーブルコインを計画している、仮想通貨取引所のディーカレット。同社の時田一広社長に、その狙いを聞いた。
- Libraを脅威と見る各国 それでも「ダメ」と言えない理由
結局のところ、投機資産として使われる従来の仮想通貨に対し、Libraは本当に使われるかもしれない仮想通貨だ。だからこそ、各国の金融当局はLibraへの警戒を強めるが、Libraが解決しようとしている「皆のための安価、簡便な支払い決済、送金手段の提供」は現代の金融の根本課題でもある。
- Libraは日本で使えるのか? 国家が警戒する理由
世界各国の政治家や金融当局が懸念を表明するLibra。その理由には、プライバシーの問題とアンチ・マネー・ロンダリング対策があるが、最も重要なことは、Libra経済圏が大きくなると、国家の金融政策に影響を与えることだ。
- Libraをビジネスチャンスにしたい人が知っておきたい話
Libraが正式に稼働したとき、関連したビジネスとしてはどんなものがあるのか? コンセンサス・ベイスの志茂博CEOの講演から探る。
- ビットコインはデジタル・ゴールドなのか? マネックス大槻氏に聞く
暗号資産(仮想通貨)の代表例であるビットコインは、しばしば「金」(ゴールド)と 比較される。金が埋蔵量に上限があるように、ビットコインはアルゴリズム的に採掘上限が定められている。さらに、価値を保証する発行体がないというのも、ビットコインと金の共通点だ。しかし、果たしてビットコインはデジタル版の「金」になり得るのか。マネックス証券のチーフアナリスト、大槻奈那氏に聞いた。
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