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» 2019年10月23日 07時30分 公開

ディーカレットの「日本円」版リブラ計画 狙いを時田社長に聞く (1/3)

価格変動が大きく決済に利用できないといわれる仮想通貨に対し、法定通貨を裏付けとして持つことで価格を安定させるステーブルコイン。Libraをはじめ、その可能性が注目されている。国内でも、円建てのステーブルコインを計画している、仮想通貨取引所のディーカレット。同社の時田一広社長に、その狙いを聞いた。

[斎藤健二,ITmedia]

 価値の源泉が不透明なビットコインのような仮想通貨に対し、昨今注目されるのが法定通貨などを担保として価値を保証するステーブルコインだ。法定通貨と価格が連動するため、リアルタイムにトレース可能な形で決済できるという仮想通貨のメリットは残しつつ、価格変動をほぼなくすことができる。

 世界各国の法定通貨や債券を裏付けとして発行を計画しているLibraもその一つだ。国内でも、日本円を裏付けとしたステーブルコインの計画が進んでいる。現在仮想通貨交換業を営むディーカレットは、事業のセカンドステージとして円建てのステーブルコイン開発を進めている。Libraとは違い、日本円だけに連動するが、日本円版のLibraともいえる計画だ。

 円建てのステーブルコインには、どのようなメリットがあり、実現にはどんな課題があるのか。ディーカレットの時田一広社長に聞いた。

ディーカレットの時田一広社長

ーーステーブルコインの利点はどこにあるのか?

 通貨がデジタル化して、ネットの中だけで存在して、ネットの中だけで価値交換ができることを2009年にビットコインが示した。この技術は、インターネットに匹敵するようなイノベーションだ。

 デジタル時代といっても、金融決済の仕組みは大きく変わっていない。インターネットのチャネルで使える、以上のものではなくて、必ず銀行に行かなければ決済できない。

 金融イフンラ自体が安定していて、特に日本においては現金も含めて信頼性があるので、みんな安心して使っている。しかしこれだけネット、デジタルが進んでいるにも関わらず、キャッシュレスも進まない。この実情は、現状の金融インフラだけではやっていけないことの証しでもある。

 ビットコインは通貨そのものとしては課題はあるものの、ブロックチェーン技術を使って価値が記録され、記録されたものを共有できて、価値交換の機能が付け加えられる。これが現在の金融インフラがなくてもできる。ここに大きな意味がある。

 仮想通貨のようにアルゴリズムが計算して価値を算出するものもあれば、ステーブルコインのように既存の価値を担保において発行し、これをデジタルの中で交換するものもある。

 日本の場合、円が法定通貨として存在していて、世界でも使える国際通貨として認められている。この円を使ってビジネス、生活をしている。円で(ステーブルコインを)やるのが、皆さんにとっても信頼性も含めて良い。まずは円のステーブルコインがあれば、デジタル化が一歩進む。

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