松屋が展開するのはジョージアという国のシュクメルリという、ちょっと珍しいメニューだが、実は外食チェーンではこうした一風変わったメニューが増え始めている。
例えば、サイゼリヤではラムの串焼きがメニューに登場した。「アロスティチーニ」(2本399円)という名称で、当初は一部店舗で試験的に販売していたという。19年12月のメニュー改定からグランドメニューに掲載。「ちょい飲み」層を中心に支持を広げている。イタリア料理とラムは不思議な組み合わせにも感じるが、イタリアの山岳地帯ではポピュラーな料理なのだという。
名代富士そばでは「肉骨茶そば 〜名代富士そば流〜」(590円)を販売。シンガポールやマレーシアの料理で、にんにくとこしょうをスープに効かせたメニューだ。「そば」と言いつつもそばつゆは一切使っておらず、豚肉メインのラーメンスープを使用している。
19年10月から一部店舗でテスト販売していたが、松屋とサイゼリヤと同様に好評を博して同年12月から全国展開。当初は10万食ほどのスープを用意していたが、約2万食のスープを追加で用意。公式Webサイトでは「当初の予定を上回る、とても良い勢いで売れています!」とコメントしている。1月以降、販売を継続するかどうかは各店長の判断に任されている。
飲食チェーンといえば、全国どこで食べても同じ味を比較的安価に提供するという「安心感」が1つの売りだった。こうした珍しいメニューを提供するのは、増税などで内食、中食が増えることに対する危機感の表れなのかもしれない。
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