クレカを使ったらすぐに通知、家族でプリペイド金額を共有できる「かぞくのおさいふ」も 三井住友カード

» 2020年01月15日 15時44分 公開
[斎藤健二ITmedia]

 三井住友カードは3月から、従来のクレジットカードアプリを強化する。カードを使うとリアルタイムでアプリにプッシュ通知を行い、不正利用をすぐに察知できる。また、利用額を自分で設定でき、利用額を超えると通知を行う。また海外利用/ネットショッピング/すべての利用のそれぞれについて、自身で利用停止設定することができる。

 「キャッシュレスには、使いすぎないか、不正利用されないかという大きく2つの不安がある」と同社の大西幸彦社長。この不安を払拭するのが狙いだ。

カードを利用するとリアルタイムにプッシュ通知が届くことで、不正利用の不安を払拭するほか、管理を容易にする
自分自身で、海外利用やネットショッピングの利用だけを停止できる

 リアルタイム通知の仕組みには、決済ネットワークCAFISでやり取りされる与信情報(オーソリ)のデータを使う。最終確定データではないが、不正利用不安を和らげるためリアルタイム性を重視した。

 また、他社のカードや金融機関の残高情報も取得して、総合的に管理できるよう機能を強化する。PFM企業のマネーツリーと提携し、2620種類の各金融情報を取得可能とした。これにより、カード引き落とし額に銀行の残高が足りていなかったらアラートを出す仕組みも実現した。

家計ひとつで、プリペイドバリューを共有できる「かぞくのおさいふ」

 3月からは、家族全員でひとつのプリペイドバリューを共有できる「かぞくのおさいふ」サービスも始める。利用の流れのイメージは次の通りだ。

「かぞくのおさいふ」の利用イメージ

 まず親は、クレジットカードを使い「かぞくのおさいふ」にバリューをチャージする。その後、自分の両親や子供に持たせたプリペイドカードに、かぞくのおさいふから、仕送りや小遣いとしてバリューを移動させる。両親や子供はチャージされた範囲内でプリペイドカードを利用する仕組みだ。

 カードが利用されると、利用額と利用後の残高がメールで親に通知されるため、利用状況を把握でき、安心して利用させることができる。「クレジットとプリペイドの良さを融合したサービスだ」と大西社長は話した。

 チャージ額の上限は30万円で、利用は月間100万円が上限となる。かぞくのおさいふへのチャージはどんなクレジットカードでも可能だが、三井住友カードからのチャージの場合、手数料が無料となる。

 両親や子供が持つことを想定したVisaのプリペイドカードは、6歳以上から発行可能。Visaのタッチ決済に対応しており、プリペイドカード同士でバリューを移動させることもできる。また、利用ごとに0.25%分をバリューとして還元する。

プリペイドカードのバリューとして小遣いを与え、何に使ったかが随時メールで届くため、安心して小遣いを渡せる

 子供にお小遣いを安心して与える方法としての利用や、夫婦で残高を共有し、それぞれがプリペイドカードを持って家計支出に使うことで家計管理を容易にすることが想定されている。

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