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橋下徹の「ケンカに負けない交渉術」 侮辱されたら迷わず“100倍返し”せよ橋下徹“異端”の仕事術【3】(2/4 ページ)

» 2020年02月09日 10時03分 公開
[橋下徹ITmedia]
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批判・苦言・進言と侮辱は区別せよ

 耳が痛くなるのは、自分の思考の甘いところや弱いところを的確に突かれたからです。そのような批判・苦言・進言に真摯に向き合うことで、自分の甘さや弱さに対する対応策を講じることができ、それらを乗り越えることができるでしょう。的確な批判・苦言・進言を避け続ければ、永遠にあなたの甘さや弱さは改善されません。

 批判・苦言・進言と、侮辱は、明確に区別する。

 そして侮辱に対しては、先ほどもいいましたが、100倍返しで対抗しながら、最終的には、侮辱してくるような人とは付き合いを止めるという割り切りを持つことでいいと思います。とはいえ、付き合いを止めればいいということについては、そうは簡単にいかないという声もあるでしょう。組織における上司との関係や、フリーランスにおける仕事の依頼主との関係などです。

 ここは、その侮辱に耐える辛(つら)さと、仕事を継続して得られる報酬を天秤(てんびん)にかけるしかありません。辛さと報酬を天秤にかけて考えたら、この相手との関係は切らずに我慢しよう、というくらい報酬が大きい場合もあるかもしれません。逆に報酬が小さければ、この相手との関係はスパッと切れる場合もあるでしょう。

 ただ、皆さんに強くお伝えしておきたいのは、あなたがひとつひとつの仕事をこれまで手抜きせずにやってきた自信があるならば、上司との関係を断ち切って組織を辞めたり、「上得意様」である依頼主との関係を切ったりしたとしても、長期的にはまったく困ることはないということです。

 手抜きせず必死に仕事に取り組んだ自信があれば、あなたの仕事は必ずどこかで評価されているものです。侮辱に悩んでいるときには、目の前の上司や依頼主のことで頭がいっぱいになっているでしょうが、あなたを迎え入れてくれる会社はいくらでもありますし、思いもよらぬところから新たな仕事の依頼が舞い込んでくるに違いありません。

 中編記事「橋下徹が語る『究極の人間関係術』――集団内の“権力者”を見極めよ」でも、今の人間関係が永遠に固定されるわけではないということを話しましたが、上司や仕事の依頼主との関係も常に流動的なものと考えてください。この組織や依頼主を失ったら最後とばかりに、しがみつく必要はありません。ただし、それはあなたの商品価値が高まっていることが前提ですから、日々仕事を一生懸命やっている自信があるかどうかが決め手となります。

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