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» 2020年02月10日 15時55分 公開

AIが投資する時代 「FOLIO ROBO PRO」はAIで何を予測するのか (1/4)

投資におけるAIの活用方法は幅広い。航空写真を使って原油のタンクや駐車場の混み具合をチェックし、需要予測を行うといったものから、SNSやニュースサイトの文章を解析して暴落の前兆を見つけ出すものまでさまざまだ。FOLIOが新しくスタートさせたROBO PROでは、各資産の将来の値上がり率(リターン)の予測にAIを使った。利用したのは、為替予測などで金融機関に幅広く採用されているAlpacaJapanの技術だ。

[斎藤健二,ITmedia]

 ありとあらゆるものにAIが使われる時代、資産運用においてもAIの活用は進んでいる。テーマ投資やロボットアドバイザー(ロボアド)などの資産運用サービスを提供するフィンテック企業のFOLIOがスタートさせた「FOLIO ROBO PRO」(ROBO PRO)は、個人向け資産運用にAIを活用するサービスだ。

FOLIOの経営企画部の石坂洋旭氏(右)と、プロダクト事業部 投資戦略課の廣瀬達也氏(左)

従来のロボアドを拡張 長期投資をサポート

 もともと「おまかせ投資」という名称で、FOLIOはロボアドバイザーサービスを提供している。これはいくつかの質問に答えることで、ユーザーのリスク許容度を測り、最適な資産を組み合わせて運用してくれるサービスだ。世界中の株式や債券、不動産、金などに分散して投資し、資産の値動きに合わせた比率の調整(リバランス)も自動的に行う。

 おまかせ投資のユーザーからの声を聞いたところ、短期的な価格の値動きについて不満を感じているユーザーがいたと、経営企画部の石坂洋旭氏は話す。「短期的に価格が落ち込んであっと思って売ってしまったり、米大統領が何か言っているので、ここで売っておこうという人がいる」

 ロボアド各社が共通して話すのは、長期運用の重要性だ。株式投資というと、安いときに買って、高いときに売るものだと思っている人も多いが、長期間で見た場合、適切に分散された資産は、値動きを繰り返しながらも上昇してきた歴史がある。価格の上下に惑わされることなく、長期間投資し続けることが着実な資産形成につながるといわれている。

 短期的な値動きが気になって、資産を売ってしまうユーザーを救えないか。それがROBO PROの出発点だったという。国際分散長期投資というコンセプトはそのままに、AIで短期的な値下がりを緩和するのが狙いだ。

 一般的なロボアドでは、最初に各資産の配分(ポートフォリオ)を決めたら、その比率を基本的に維持するように調整(リバランス)を行う。しかし、もし事前に株価が値下がりすることが見込まれるなら、株式の比率を下げて、債券などの比率を上げれば影響を緩和できる。どのタイミングで、どの資産の比率を増減させるのか。ROBO PROでは、そこにAIを使った。

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