さて、各駅停車よりゆっくり走るロマンスカー、そのダイヤの理由は「新百合ヶ丘駅の引き上げ線で待機」だった。もともと臨時列車だからダイヤはスムーズになりにくい。定期運行する列車の隙間に走らせる。ならばと列車をプラットホームのない線路に入れて待機させた。その動かない時間をどうするかというと、サポーターとポポヴィッチ監督、岡田選手、佐野選手の記念写真タイムに当てられた。
監督、選手ともに一つ一つの座席を巡り、しゃがんだり、隣の席に座ったりと丁寧に撮影していく。なるほど、この時間は列車が停止している方が都合がいい。イベント内容と運行ダイヤ、どちらが先に決まったかは分からないけれど、見事な連携ぶりだ。
ちなみに、「FCゼルビア号」の企画、運行、当日の案内役は全て、小田急電鉄サッカーチームに所属する社員さんたち。運転士も車掌もサッカーチームのメンバー。見事な連携だ。
小田急電鉄、FC町田ゼルビア、町田市、選手、サポーター、小田急職員、みんなで力を合わせて成功させたイベントだ。サポーターは「FC町田ゼルビアを応援して良かった」と思うし、こんなイベントを仕掛けた小田急電鉄も好きになってくれるはず。参加者のうち、子どもたちは、選手よりもマスコットキャラクターのゼルビーや電車に夢中な姿もちらほらと。未来の大人たちが小田急を好きになってくれたら、こんなにうれしいことはない。
「北斗星」の現状に失望と期待 鉄道クラウドファンディング“成功の条件”とは
小田急ロマンスカー「GSE」が映す、観光の新時代
箱根に100億円投資、小田急が挑む「国際観光地競争」
がっかりだった自動運転バスが新たに示した“3つの答え”
新型特急「ひのとり」がくる! 2020年、近鉄から目が離せないCopyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング