大手回転寿司チェーン「無添くら寿司」を運営するくら寿司は、11月から店舗で働く社員を対象に、最大10連休を年2回取得できるようにする。
同社は、2011年から5連休を年2回取得できるようにしてきた。社内では「連休ウィーク」と呼んでおり、その取り組みを拡大する。広報担当者は「働き方改革の流れの中で、さらに環境をよくすることを模索していました。体制が整ったため、最大10連休取得できるようにしました」と説明する。
くら寿司の店舗は年中無休で営業しているので、休暇を連続して取りにくいという背景があった。5連休を推奨するようになってからは、平日を中心に休暇を取得する社員が増えたという。
広報担当者は「一方的に休暇を取りなさいというだけでは、店長などの責任者は安心して休めません。そこで、さまざまなフォローを行ってきました」と説明する。例えば、くら寿司では定期的にキャンペーンを実施したり、各店舗の店長が集まる会議を行っているが、店長が安心して休めるように、会議やキャンペーンのスケジュールを調整したり、店長が不在の店舗を本部がフォローする体制をつくってきたという。
くら寿司は従業員の作業負荷を軽減するために、来店したお客に席を案内する「自動案内機」などの導入を進めてきた。こういった環境整備も、休暇取得のしやすさにつながっている。1月22日にオープンしたグローバル旗艦店「くら寿司 浅草ROX店」(東京都台東区)には、お客が取った皿の枚数を自動でカウントする「自動会計」システムが試験的に導入されている。今後、このシステムは他店舗にも広げる予定で、ITを利用した働き方改革が進めば、長期休暇の取得はますます容易になると考えられる。
ただ、10連休の取得は“義務”ではない。「10日休んでもやることがない」と考える社員がいるのも理由の1つのようだ。
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