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スシローとくら寿司 「価格帯」と「シャリ」から見えた戦略の“決定的”な違いとは飲食店を科学する(6/6 ページ)

» 2020年03月31日 05時00分 公開
[三ツ井創太郎ITmedia]
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スシローとくら寿司に学ぶ経営戦略

 こうして両社の戦略を見ていると「スシローもシャリを半分にしてオーダー数を増やせば良いじゃないか!」「くら寿司も高単価メニューをどんどん投入すればいいじゃないか!」と思われる方もおられると思いますが、経営戦略とはそんなに単純な物ではありません。

 一言で「シャリ半分」と言っても、これを実現するためには設備投資や商品の研究開発、現場オペレーション変更などコストと手間がかかります。高単価商品に関しても、価格にシビアな回転寿司がターゲットとする顧客から支持を得るためには、相当な材料調達ノウハウが必要になりますし、現場でのロス対策の徹底等も必要となります。

 経営を行う上では、自社のターゲット層を明確化した上で、限られた経営資源(人、物、金)をどの部分に投じるかを考えていくことが重要です。

 日頃何げなく受けている飲食店のサービス。その背景には、企業の血のにじむような努力が隠されているのです。

著者プロフィール

三ツ井創太郎

株式会社スリーウェルマネジメント代表。数多くのテレビでのコメンテーターや新聞、雑誌等への執筆も手掛ける飲食店専門のコンサルタント。大学卒業と同時に東京の飲食企業にて料理長や店長などを歴任後、業態開発、FC本部構築などを10年以上経験。その後、東証一部上場のコンサルティング会社である株式会社船井総研に入社。飲食部門のチームリーダーとして中小企業から大手上場外食チェーンまで幅広いクライアントに対して経営支援を行う。2016年に飲食店に特化したコンサルティング会社である株式会社スリーウェルマネジメント設立。代表コンサルタントとして日本全国の飲食企業に経営支援を行う傍ら、日本フードビジネス経営協会の理事長として店長、幹部育成なども行っている。著書の「飲食店経営“人の問題”を解決する33の法則(DOBOOK)」はアマゾン外食本ランキングの1位を獲得。


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