マスクの自販機に大行列! グンゼやライトオンも参入して盛り上がるマスク市場長浜淳之介のトレンドアンテナ(5/5 ページ)

» 2020年06月04日 05時00分 公開
[長浜淳之介ITmedia]
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社会貢献として防護服を無償提供

 医療用ガウン(アイソレーションガウン)に進出する動きもある。

 ワールドは医療用ガウンを国内の工場で生産する。9月末までに150万枚を生産予定。日本政府への納品を優先し、その後は自治体への販売も行う。本社がある兵庫県から10万枚、神戸市から2万枚を受注した。医療用ガウンは、薬局や食料品売り場などでも利用が進むと見込んでいる。

 アパレルアイも、法人、学校、病院向けの医療用ガウンを、150着から用意できる体制を構築している。エプロンタイプとつなぎタイプから選べる。

 エミネントでも長崎県の工場で医療用ガウンを試作しており、近県の医療機関や自治体等のニーズに対応していきたいとしている。

 また、アパレル各社は社会貢献活動の一環として、マスクのみならず防護服を無償提供している場合も多い。

 前編でも紹介したように、マスクや防護服は、ステイホームによって需要が減退し苦境に立つアパレルの、ものづくりの力を改めて示している。また、これを機会に自社ECサイトの販売が急増しており、大手ECモールに頼らない強靭さを備えつつある。

エミネントの医療用ガウン

著者プロフィール

長浜淳之介(ながはま・じゅんのすけ)

兵庫県出身。同志社大学法学部卒業。業界紙記者、ビジネス雑誌編集者を経て、角川春樹事務所編集者より1997年にフリーとなる。ビジネス、IT、飲食、流通、歴史、街歩き、サブカルなど多彩な方面で、執筆、編集を行っている。共著に『図解ICタグビジネスのすべて』(日本能率協会マネジメントセンター)など。


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