(2)「社員第一」の実態
コロナ吹き荒れる今年の5月、ある都内のIT企業の選考で「当社は社員の健康第一に、消毒や換気を徹底して安全を図っているので、安心して来社してください」とリアル面接に呼び出されたという相談を受けました。県境を出てはいけないという大学のBCP基準があるので、就活学生が面接のための上京に躊躇するのは当然です。
私は企業にはいろいろな考え方や方針があり、良い悪いではなく、そうした経営方針にあなた自身が合うかどうかで決めてはどうかとアドバイスしました。リアル原理主義の経営が明らかな会社は、恐らくIT企業であっても定時出社やリアル会議を優先したいのかもしれません。地方大学の学生保護の姿勢などには関心ないのかもしれませんが、コロナ過の東京で、どれだけその事業所「だけ」が仮に安全だとしても、そこに至るためには高額な新幹線代を負担し、在来線を乗り継いで新幹線の駅まで行き、東京に着いてから会社のある駅までは山手線や地下鉄を乗り継いで行くリスクは「考えない」会社なのかもしれません。
そういう行動を社員に求める「社風」を是とするなら受ければ良いし、そのような職場や経営陣とは合わないと感じるのであれば、これまた企業選びの判断材料とすべきだろうと思うのです。
- あなたの会社がZoomではなくTeamsを使っている理由
「Zoom飲み」といった言葉をSNSでも度々見かけるほど、ごく普通に使われる、ビデオ会議ツールのスタンダードになってきたZoom。ところがついに自社にもWeb会議ツールが導入されると思ったら、ZoomではなくSkypeやTeamsだった――。その理由には、マイクロソフトのビジネスモデル戦略があった。
- ふるさと納税「復活」の泉佐野市を支持すべき2つの理由
ふるさと納税の対象から、泉佐野市を除外した国の行為が違法であることが、最高裁で確定し、泉佐野市が今年のふるさと納税先として復活する見通しとなった。ふるさと納税には批判もあるが、泉佐野市がこれまでに置かれていた状況を鑑みれば、ふるさと納税における制度の範囲内で創意工夫することについて、必ずしも「眉をひそめる」結果であるとはいえない。
- テレビ局が吉本興業を出入り禁止にすべき理由
吉本興業の芸人による闇営業。この事件で最も重要なことは、事務所のあずかり知らない所で所属芸人が詐欺集団の会合に参加したことであり、芸人をマネジメントすべき吉本興業がそれを防げなかったことだ。本来研修を受けるべきは芸人ではなく、吉本興業の経営陣ではないのか。
- 大戸屋の赤字転落、原因は「安すぎるから」?
定食チェーンを運営する大戸屋HD(以下、大戸屋)が赤字に転落した。2019年9月期の中間決算では、上場来初の営業赤字として大きく話題に。特に値上げによる客数の減少が赤字の原因と指摘されている。しかし赤字転落の本当の原因は、値上げが足りない事にある。つまり高いからではなく「安いから」赤字になっているということだ。
- 還暦を迎える人の平均貯蓄額は2900万円 ただし67%が2000万円以下
老後の生活費として年金以外に必要だといわれる貯蓄2000万円。還暦を迎える人の平均貯蓄額は2900万円だったが、7割弱が2000万円以下だった。さらに100万円以下と答えた人も4人に1人いた。PGF生命が調査した。
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