コロナ後の企業変化、就活学生はどう見ているか?「社員第一」の実態(1/4 ページ)

» 2020年07月12日 07時00分 公開
[増沢隆太INSIGHT NOW!]
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著者プロフィール:増沢隆太(ますざわ・りゅうた):

株式会社RMロンドンパートナーズ代表取締役。キャリアとコミュニケーションの専門家として、芸能人や政治家の謝罪会見などをコミュニケーションや危機管理の視点で、テレビ、ラジオ、新聞等において解説している。大学や企業でのキャリア開発やコミュニケーション講座を全国で展開中。著書「謝罪の作法」他多数。


 前代未聞の体験となったコロナ過ですが、とりわけ就職活動をする学生にとっては、わずか数カ月の差が人生が変わるほど大きな違いとなってしまいました。2020年2月までと、3月以後は別世界の就活が待っていたのです。そんな学生たちにっとて今、「企業」はどんな風に見えているのでしょう。

(1)オンライン化がすべてを分ける

 生活様式を変えてしまうほどの激しい環境変化は職場も同じです。満員電車で定時出社という「当たり前すぎる」会社員生活だったものは、一気にオンライン/リモート/在宅勤務として実現しました。

 長年「未来の働き方」だった在宅勤務ですが、とっくの昔にIT技術はそれを実現できるようになっていたにもかかわらず、会社というものは頑として満員電車による定時出勤を譲りませんでした。コロナはこの壁をいとも簡単に壊し、またITリテラシーのある会社員は、むしろ効率的に業務遂行できるようになっていきました。

 しかし緊急事態宣言も終わった今、再び満員電車による定時出勤は復活しています。在宅勤務など許さない人々が会社の意思決定をしているからです。就活でこうした会社の体質は確実に露わとなっています。

「やっぱりズームじゃなくて直接会わないとオーラを感じない」

「俺は目の色で人を見極める」

 といった類いの、オンライン全否定派、リアル原理主義者が多くの会社で実権を握っているという実態が露わとなっているのです。

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