金の価格が上昇し、過去最高値となっている。国内地金商最大手の田中貴金属工業が公表した金地金の小売価格は、7月27日9時30分時点で1グラム7230円(税込み)。ドル価格の下落や世界経済を巡る不安から、金や銀の価格が高騰している。
(写真提供:ゲッティイメージズ)
金の先物価格も27日、大阪取引所にて一時6568円をつけ過去最高値を更新した。ドル建てでも、一時1オンスあたり1935.1ドルを付けて、過去最高となった。銀やプラチナ、パラジウムなどの貴金属も軒並み急騰した。
田中貴金属工業の金地金小売価格推移(税込み)。同社Webより
金価格が40年ぶり高値 コメ兵では買取額が昨対1.6倍に
米中貿易摩擦を背景に、金(ゴールド)など安全資産への資金流入が続いている。結果、金価格は上昇。国内でも40年ぶりの高値となった。ブランド品などの買い取りを行うコメ兵では、買取額が昨年対比1.6倍に。
高値続く金価格、買取量は昨年から倍増ーー田中貴金属
金価格は1980年来の高値。金地金取引大手の田中貴金属では、買取量が前年比で2倍に増加した。
米国株、若者に人気 楽天証券では投資家が数倍以上に
日本人の投資といえば日本株が当たり前だった。ところが若者を中心に、米国株取引が急増している。楽天証券によると、同社で米国株を取引する人の数は、前年比で数倍以上に増加した。その背景には何があったのだろうか。
金価格はバブルに突入? 価格の”ねじれ”史上最大に
金相場が史上初めて1グラム=7000円の節目を突破した。ここ10年の間、3500円から5000円のレンジでさまよっていた金相場は、コロナ禍による経済不安の高まりを背景に「有望な資金の逃避先」として人気が急上昇。金相場はわずか半年程度で一時7500円近辺にまで急騰した。
金価格上昇をどうみるか
このところの金価格の上昇は、「2019年年央に始まった米国実質金利のマイナス領域入りがしばらく続きそうだ」、と投資家が認識したことによる、とみている。実質金利とは、金利から物価上昇率を引いたもので、このレポートでは「実質金利=米国10年国債利回り−物価(CPI、食品・エネルギー除く)上昇率」としている。
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