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WeWork最高戦略責任者に聞く「コロナ時代のオフィス」とは?「近づけない、集めない」時代を生き抜く、企業の知恵(2/4 ページ)

» 2020年07月31日 10時55分 公開
[田中圭太郎ITmedia]
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既存のオフィスよりも3割費用が下がる

――We Passportの料金は、どのような仕組みになっているのでしょうか。

 契約いただく拠点の料金と、人数に応じたWe Passportの料金を組み合わせる形です。どれだけ在宅勤務を推進しているのかによっても異なりますが、私たちが試算したケースでは、従来の社員数に応じた広さのオフィスを借りるよりも、費用は下がると考えています。

 例えば渋谷で300人が働くオフィスがあると仮定します。このオフィスを解約して、WeWorkの渋谷に100席、横浜に25席、晴海に25席というように150人分の席を契約して、300人分のWe Passportを発行すると、約27%運用コストは下がります。We Passportであれば、契約した3拠点以外のWeWorkも使えます。

 この効果は企業の規模が小さくても出ると考えています。従業員が30人の企業でも、シェアオフィスは15席だけにして、30人分のWe Passportを契約すれば、コストを下げられる場合があります。30人が常に1カ所に集まる必要がある会社というのは、実際はあまりないのではないでしょうか。

phot 30人が常に1カ所に集まる必要がある会社はあまりない

――働き方の変化に対応するだけでなく、オフィスのコストを削減したい企業のニーズに応えるのも大きな狙いでしょうか。

 多くの企業からは「既存のオフィスが稼働していない」「オフィスに無駄なスペースがたくさんある」という声を聞きました。同時に「既存の広いオフィスは必要ないので、運用コストも下げたい」という問い合わせも多くいただいています。

 コロナ禍で売り上げに影響がでている企業にとっては、コストを下げることは喫緊の課題です。コストを下げることと、従業員の生産性や満足度を上げることとを同時に考えている企業に、We Passportのプランは刺さると考えています。

phot 「既存の広いオフィスは必要ないので、運用コストも下げたい」という需要も多い

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