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» 2020年08月19日 05時00分 公開

ジョブ型への移行、オフィス半減 富士通・平松常務に聞く「真のDX企業へと脱皮する要点」アフターコロナ 仕事はこう変わる(3/5 ページ)

[中西享,ITmedia]

「ジョブ型」に移行

――人事制度を年功序列の色が残っていたこれまでの制度から、職務内容を明確に定義する「ジョブ型」に移行する。

 最初に幹部社員に導入して全社的に広げられるかを見極めたいと考えている。このような働き方にふさわしい職種については、労働組合とも協議し導入を進めていきたい。まだ実態として、年功色が一部残っているケースもあり、優秀な人材を昇進や昇格させていくため、マインドを含めできるだけ変えていきたいと考えている。

 「ジョブ型」の制度に移行すれば、完全な実力主義になり、いわゆる入社年次を飛び越した昇進や昇格が当たり前になる。その一方で、勤務エリアの限定を条件に採用する社員も出てくる可能性もあるのではないか。

――富士通はかつて日本企業の中で先駆け的に成果主義の人事制度を導入したものの、失敗した経緯があるが。

 1993年に成果主義に移行すると発表したものの、タテ組織の中で成果主義がうまく機能せず失敗につながった。当時は「形だけの成果主義だ」などと批判された。従来の年功序列的な人事制度は社員にとって優しい面もあり、これを変えるとなると相当に大変な面もある。

 今回の「ジョブ型」移行に際しては、最初に幹部社員に導入する。そのあとに労働組合との交渉をへた上で一般社員を含めた全社員への導入も検討していきたい。

――新しい人事制度を実践するための具体例として、21年4月昇進予定の課長職を公募制にする。

 課長は企業にとって重要なポジションだ。新任課長を公募で選ぶ制度を導入することは、誰でも平等にチャレンジができるため、社員にとっての意味は大きい。職場にとってはどんな課長が誕生するか気になるところだが、競争を促すことが社員の切磋琢磨につながる。これを機会に、日本企業に根強く残ってきた「年次は何年か」などという見方をなくしたい。

――今後、富士通はどんな企業を目指すのか。

 時田社長が就任してからのこの1年間で「ジョブ型」導入をはじめ社内の改革を打ち出してきた。あとはこれを実践して、顧客にも提供できるようにならなければ本当の意味でのDX企業とはいえない。今後1、2年で新しい制度を実行して課題を解決し、会社を変えていきたい。方向性は間違っていないと思うので、時田社長のリーダーシップの下で改革にまい進したい。

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