“5つ星”の見返りとは? コロナ禍で再び注目される「やらせレビュー」の実態世界を読み解くニュース・サロン(1/4 ページ)

» 2020年09月10日 07時00分 公開
[山田敏弘ITmedia]

 少し前、中国から頼んでもいない謎の「種」が届くとして、日本や米国でニュースになった。それを受けて、9月2日にアマゾンが規約を更新し、中国からの「種」の販売を禁止すると発表した。

 この謎の行動は「ブラッシング詐欺」の可能性があると指摘されている。ブラッシング詐欺とは、アマゾンなどで実際に注文が入ったかのように装い、「購入者」になりすましてレビューを書き、商品に高評価をつけることが目的だ。それで商品の信用を高めるのである。

 このニュースに限らず、フェイク(やらせ)レビューは以前から問題になっていた。日本でもアマゾンだけでなく、レストランなどの評価サイトでもそのレビューが問題になったことがある。

ECサイトなどでやらせレビューが問題になっている(出典:ゲッティイメージズ)

 ただこの問題は根深い上に、新型コロナの感染拡大でオンラインショッピングを利用する人が増えているという背景もあって、最近もちょこちょこ海外でニュースをにぎわせている。つい先日も、アマゾンがやらせレビューを大量に削除したことが話題になった。さらに米大学によるやらせレビューの実態についての研究も発表されてニュースになっている。

 この問題がすぐに解決することはなさそうだが、現実を知ることで、レビューに対する意識を変えることはできる。今、レビューを巡って何が起きているのか、現在地を探ってみたい。

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