すかいらーくグループでは、ガストを中心に19年から本格的にWi-Fiや携帯電話の充電用コンセントの整備を進めており、ネットカフェ化が進んでいる。18年3月には、今後5年間で18ブランドの1400店で改装を行い、Wi-Fiとコンセントを設置する旨を発表した。
もともとは、東京五輪による海外からの顧客増を視野に入れていたが、ちょうど新型コロナの流行に重なった。現状、インバウンド需要はなくなった。顧客層の中心は、コロナを恐れるファミリーから、自宅で働くリモートワーカーに入れ替わっている最中だと目される。そのため、目先の売り上げは落ちているが、打ち出し方次第によっては、外食としては類例がない面白い存在になるはずだ。
また、今夏にはガストの9店舗で、テークアウト需要の多い「から好し」の唐揚げを提供するサービスを始めた。から好しの一部メニューを、店内飲食向けに提供している。店舗の一角を改装するだけで、ダブルブランド店として斬新な感じを打ち出せる。これは、良いアイデアだ。唐揚げ導入効果で、1割ほど売り上げが伸びる傾向があり、21年3月には1140店へと一挙に広げる。
和食の「夢庵」と「藍屋」では、実験的に数店舗で始めた寿司の持ち帰り販売が好調だった。そのため、計250店以上ある両チェーンの9月のメニュー改定で、店内飲食を含めた寿司販売を全店に導入した。
このように同グループでは、コロナ禍を打開するスピーディーな改革を進めている。
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