コロナ禍で改革急ぐファミレス サイゼリヤとジョイフルの苦戦が長引きそうな理由「近づけない、集めない」 時代を生き抜く、企業の知恵(4/7 ページ)

» 2020年09月30日 05時00分 公開
[長浜淳之介ITmedia]

びっくりドンキーの新業態

 びっくりドンキーを展開するアレフでは、6月に新業態「ディッシャーズ」を、神奈川県藤沢市片瀬海岸の新商業施設「エノトキ」と、東京都新宿区の新宿住友ビルに連続して出店した。

新業態「ディッシャーズ」

 もともとは人件費高騰に対応して、省人化して生産性を向上させるのがディッシャーズ開発の目的であった。しかし、ちょうど新型コロナの流行と重なり、オープンが2カ月遅れた。その結果、非接触性が高い店として注目を集めている。店内に置かれたタブレット端末による注文、セルフレジ、テークアウト窓口の設置など、従来のびっくりドンキーとは異なるアプローチだ。

 店員が顧客と接触するのは、入店時のお迎えと配膳のみである。

 店内は1人で来店できるカウンター席が充実しており、携帯電話やノート型PCが充電できるコンセントも整備。リモートワークにも対応しており、カフェ利用も可能。

店内の様子

 また、近年流行しているサラダ専門店によくあるような、栄養バランスを考えた多彩な食材を使った料理を提供している。ライスもカリフラワーライスに替えることが可能で、ダイエットしたい人に喜ばれている。このため、女性客の比率は6割となっている。

サラダにこだわり

 ディッシャーズは中小規模の店舗スペース向けに開発したが、ランチでは満席になるほど好評。アレフでは、既存のびっくりドンキーでも同じようなシステムを導入できないか、検討に入った。現在、南池袋店で実証実験を行っている。

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