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» 2020年09月30日 07時00分 公開

31万口座突破のLINE証券 5大ネット証券の一角に食い込むか? (1/2)

LINEが野村ホールディングスと組んで開始したLINE証券が好調だ。9月29日の会見で、サービス開始から1年で、口座開設数が累計31万口座に達したことを明かした。さらに2年後の2020年には、「100万口座、営業収益100億円を目指す」(LINE証券 coCEOの落合氏)と打ち上げた。

[斎藤健二,ITmedia]

 LINEが野村ホールディングス(HD)と組んで開始したLINE証券が好調だ。9月29日の会見で、サービス開始から1年で、口座開設数が累計31万口座に達したことを明かした。さらに2年後の2022年には、「100万口座、営業収益100億円を目指す」(LINE証券 Co-CEOの落合紀貴氏)と打ち上げた。

開業からわずか1年で31万口座を獲得した(アイティメディア撮影、以下同)

 これが実現すると、5大ネット証券と呼ばれるSBI証券、楽天証券、マネックス証券、松井証券、auカブコム証券の一角に食い込む規模感だ。auカブコム証券の口座数は8月時点で118万あまり、新規口座開設数は直近の半年で3万5000程度だ。松井証券は126万口座(6月末)、マネックス証券は188万口座(8月)となっている。

 SBI証券(542万、4月)と楽天証券(440万口座、6月)は、口座数でも新規口座開設数でも頭ひとつ抜けているが、マネックス、松井、カブコムの新規口座開設数は年間で5万〜10万程度。開業からわずか1年で31万口座に至ったLINE証券には勢いがある。

5大ネット証券の新規口座獲得数(半年間)。楽天証券とSBI証券の口座開設数は頭一つ抜けているが、LINE証券の31万口座(年間)は小さくない(参考:楽天証券決算資料より)。なお同じくスマホ証券のSBIネオモバイル証券も、開業から11カ月で30万口座を達成している

初心者向けから経験者向けに方針変更

 2019年8月の開業時は投資初心者をターゲットに、「1株から株が買える」ことを特徴としてきた。しかし、「開業当初は初心者が多いという想定だったが、経験者の利用も多い」(落合Co-CEO)ということから、方針転換した。

 単元未満株取引サービスだけでなく、11月には投資信託の取り扱いを開始。20年3月にはFX、5月には一般的な取引所取引と信用取引、6月には積み立て投資と、ラインアップを急速に拡充してきた。「投資未経験者や初心者が、経験を積みステップアップしてきたことで、次のステップに進みたいという要望を受けて選択肢を増やしている。フルラインアップを揃えてきた」(落合Co-CEO)

わずか1年で、FXや信用取引まで商品ラインアップを拡充した

 現在は20〜30代が利用者の過半を占めるが、「40代にも利用者が増えてきており、手応えを感じている。上の世代の利用も増えていくと見ている」(落合Co-CEO)と、経験者の利用拡大に積極的だ。投資経験者は、全体の4割、信用取引は2万口座だという。

投資未経験者を取り込むという当初のもくろみ通り、若年層が過半を占める。ただし、シニア層の獲得にも積極的だ

 コロナ禍も利用者増加を後押しした。1日の平均の約定件数は約2.5倍、稼働口座数は約2倍、売買代金は約3.6倍、入金額は3.4倍に増加したという。

 口座開設にはeKYC(電子的な本人確認)を業界内で初導入し、非対面での手続きを推進してきた。「2〜4月の新規口座開設数は、前の3カ月間と比べて2倍になった」と、LINE Financialの斎藤哲彦社長は話した。

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