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» 2020年11月13日 12時21分 公開

ここがヘンだよ「Go To Eat」:“ファミマ端末用紙切れ”続出 これから本格化する「Go To Eatプレミアム食事券事業」への懸念 (2/4)

[田中圭太郎,ITmedia]

都道府県によって違う参加要件

 飲食店が食事券を利用できるようにするためには、各都道府県の事務局に登録する必要がある。しかし、地域によって登録の条件が違うことから、中には条件が厳しすぎて、飲食店が登録を申請しても認められないケースが出てきている。

 Go To Eatキャンペーンに参加するには、新型コロナウイルスの感染防止対策に取り組むことが前提となっていて、「外食業の事業継続のためのガイドライン」が、その基準として使われている。

 しかし、ガイドラインを作った日本フードサービス協会などは、「あくまでも各店舗で実施できることに取り組んでいただきたいとして作成したもので強制力はなく、Go To Eat登録の条件として使われるのはおかしい」と、異を唱えている(“トリキの錬金術”や“無限くら寿司”で課題噴出 Go To Eatが飲食店事業者を救わない、これだけの理由参照)。

 さらに、食事券事業では、ガイドラインよりも厳しい条件を定めている地域もある。感染防止対策は、消毒液を置く、アクリル板を設置するなどさまざまだが、定めた項目全てをしなければならないとなると、すでに経営難に陥っている店舗にとっては大きな負担になる。また、客席を減らしている以上、売り上げが以前と同じ状態に戻ることはない。「飲食店にとってはできることとできないことがある」(日本フードサービス協会関係者)のが実情だ。

phot 新型コロナウイルスの感染防止対策に取り組むことが「Go To Eat」登録の条件として使われることに対しては、日本フードサービス協会などが異を唱えている(東京・六本木の老舗ジャズクラブ「alfie」。撮影:山崎裕一)

 例えば、山梨県は「やまなしグリーン・ゾーン認証」を受けていることが登録の条件になる。この制度では宿泊業、飲食業、ワイナリーを対象に、山梨県独自で感染症予防対策を定めている。飲食業の場合、来店者や従業員の感染症予防、施設・設備の衛生管理の徹底などが細かく規定され、その数は40項目以上に及ぶ。

 大手飲食チェーンの中にも、全国で食事券事業に参加する方向で調整を進めているものの、条件が厳しい山梨県では食事券事業への参加は厳しいとみている企業もある。そして、山梨県に限らず、個人経営など小規模の飲食店も、登録申請が大変なことから、参加を躊躇(ちゅうちょ)する店舗も出てくるだろう。飲食店にとってはオンライン予約事業ほどではないにしろ、食事券事業でもやはり不公平感は拭えない。

phot やまなしグリーン・ゾーン認証のWebサイト

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