NTT東西、AIで特殊詐欺電話を防止するサービスを発表

» 2020年12月06日 00時52分 公開
[ITmedia]

 NTT東日本と西日本は、AI(人工知能)が通話内容を解析して特殊詐欺を防止するサービスの提供を始めた。利用料は月額440円(税込、以下同)。初期費用は契約者自身で装置を設置する場合は4400円、工事担当者に依頼する場合は8800円に設定した。

phot AIを活用した特殊詐欺防止策がどの程度効果をもたらすか?(写真提供:ゲッティイメージズ)

 固定電話に通話録音機能付き端末を取り付け、録音した音声ファイルをクラウドに転送。AIが通話内容を解析し、特殊詐欺の疑いがあれば注意喚起の電話やメールを送信する

 家族や友人の電話番号をあらかじめ端末に録音しておけば、通話内容は録音や解析の対象外となり、プライバシーを保護できる。その他、しつこい勧誘電話や迷惑電話の番号を端末に登録すると、着信をブロックできる機能も搭載する。

 同サービスの対象者は、NTTの住宅用電話サービスとなる「加入電話」「加入電話ライト」「INSネット64」「INSネット64ライト」利用者。「ひかり電話」「ひかり電話A」については、準備が整い次第順次受付を開始する。

phot 主なサービス提供条件

 特殊詐欺は手口が巧妙化しており、認知件数や被害額は高水準で推移している。NTTグループは2019年に「特殊詐欺解析AIを用いた実証実験」を実施しており、開発の準備が整ったためサービス提供に至ったという。AIを活用した防止策がどの程度効果をもたらすか、今後の取り組みに注目が集まる。

phot サービスの概要図

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