クレカで電車に乗れる 南海電鉄の改札でVisaのタッチ決済の実証実験なんばと関空など

» 2020年12月24日 14時32分 公開
[斎藤健二ITmedia]

 ビザ・ワールドワイド・ジャパン、南海電気鉄道、三井住友カード、QUADRACの4社は、2021年春から南海電鉄の一部の駅で、Visaのタッチ決済とQRコードによる入出場の実証実験を行うと発表した。改札にVisaのタッチ決済機能を備えたクレジットカードなどをかざすことで、改札通過と運賃精算を行える。駅の改札で、Visaのタッチ決済による入出場を可能にするのは国内初。

実証実験の改札機のイメージ

 大阪ミナミの中心地「なんば」と、「関西国際空港」や、「和歌山」、世界遺産の「高野山」を結ぶ南海電鉄の一部の駅にVisaのタッチ決済用改札機を設置する。実験を行う駅の詳細は、実験開始前に改めて告知する。

 Visaのタッチ決済を使った都度利用と、QRコードを使った事前購入の2つを実験する。都度利用では、改札機に、普段使っているVisaのカードをタッチすることで、入出場と運賃精算が行える。事前購入では、南海電鉄が提供するアプリやサイトで企画乗車券を事前に購入し、スマートフォンに表示させたQRコードを改札機にかざして改札を通過する。

Visaのタッチ決済を使った都度利用、QRコードを使った事前購入の利用の流れ

 持っているVisaカードで直接入出場が可能になるため、訪日客にとっての利便性向上が見込まれる。また、これまで窓口で販売していた企画乗車券を、アプリやWebサイトで購入して利用できるようにすることで、利便性向上と接触頻度の低減を図る。

 実証実験は、21年末まで。

南海電鉄の路線図

 Visaは世界で主流になりつつあるタッチ決済を、国内でも強力に普及推進しており、対応したカードの枚数は9月末時点で3230万枚を超えた。交通系での利用も進めており、茨城交通が運行する高速バスではタッチ決済の取り扱いを始めている。

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