20年には、三井住友カードが表面からカード番号を消して話題になった(記事参照)。しかしセゾンカードデジタルでは、裏面にもカード番号がない。印字されているのは名前だけだ。
「カードに情報を載せないのが目的。本当は名前もなくてもよかった」。クレディセゾンの荻原勇佑氏(ペイメント事業部 戦略企画部)はそう説明する。
カードのデザインを決めるにあたっては白一色にセゾンのロゴだけを載せるシンプルなものを採用した。「アライアンスを組んで拡大していきたいので、色が付いていないほうがいい」(吉村氏)という狙いだ。
国際ブランドとしてVisa、Mastercard、JCB、アメリカン・エキスプレスと大手を網羅しているが、「各ブランドでのデザインの自由度は高い」と吉村氏。「そもそもカード番号を入れないということに関して、ルールがなかった」(荻原氏)と、国際ブランドにとっても想定外の取り組みだったようだ。
3つ目のスマホアプリ「セゾンポータル」へのプッシュ通知は、これからのクレジットカードの必須要素であり、他のカードとの大きな差別化要素になる点だろう。カードを利用すると金額の多寡によらず、ほぼリアルタイムでアプリに通知を送る。
カードの与信確認情報(オーソリ)を使って利用を判断しているため、QUICPayのように一定金額まではオーソリが行われない支払い方法では都度の通知はないが、通常利用ならばすぐに手元で利用金額を確認できる。
同様の仕組みは、プリペイドカードの「Kyash」が採用し、三井住友カードも表面番号レスのカードとともにサービスを開始した。三井住友カードがLINEと組んで提供している「Visa LINE Payクレジットカード」ではLINEに通知が届く。
主に不正利用があった場合に、利用者がすぐに気づけることが狙いだ。「意識が高まっている。気にしている」と荻原氏は、プッシュ通知の重要度が高まっていることを話した。
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