セゾンカードデジタルの次の展開は、他業種との連携だ。昨今サブスクリプションサービスが流行しているが、その最大の課題は支払い方法にある。クレジットカードを持っていても、番号などを都度登録しなくてはいけないし、クレジットカードを持っていない場合、まずは新規発行からしなくてはならない。
ここでセゾンカードデジタルの「スマホで5分で発行できる」点が生きる。例えば、サブスクリプションサービス申し込みの画面で、「セゾンカードを発行して申し込み」というようなボタンを表示させ、それを押してカードに申し込めばカード情報が先方の決済に自動的に入力されるイメージだ。
実際、Apple Payの登録では、ユーザーはカード番号を一切入力することなく登録が完了し、利用できるようになっている。接続のためのAPIも用意してあり、サービス側と調整すれば、こうした世界が実現することになる。
現在はカードを発行するとプラスチックカードが手元に送られてくるが、「プラスチックカードの発行を選択性にすることは視野に入れている。そんなに先の話ではない」と吉村氏は言う。一切手元にカードが届かないクレジットカードが生まれるわけだ。
セゾンカードデジタルの発行は順調だ。「SNSなどでナンバーレスカードが話題になった。高めの目標を立てているが、初動は悪くない」と吉村氏。スマホというデバイスが、クレジットカードの“カード”自体をなくしてしまうのも、遠くなさそうだ。
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