攻める総務

オフィス移転計画中にコロナ襲来──混乱の中で1000人以上が一斉リモートワーク、KADOKAWA“総力戦”の背景KADOKAWA流働き方改革【後編】(1/2 ページ)

» 2021年01月21日 07時00分 公開
[房野麻子ITmedia]

 2020年11月、ところざわサクラタウン内にKADOKAWAの新オフィス所沢キャンパスが稼働を始めた。多くの出版社が集まる飯田橋エリアのオフィスと合わせ、都心と近郊外の「本社2拠点体制」となる。

 前編では、所沢キャンパスの稼働時を見据え、5年間かけて推進した働き方改革の軌跡を紹介した。特に場所にとらわれずに働く「ABW」(Activity Based Working)を掲げ、出社前提の働き方を変える取り組みとしてコミュニケーションツールの統一やリモートワークのガイドラインの策定を行った。

 働き方改革を推進するさなかに、新型コロナウイルスの感染拡大が起こった。緊急事態宣言を受け、約2000人で約7割のリモートワーク率を実現し、その後もリモートワークを続けているという。1000人以上という想定外の規模での一斉リモートワークをどのように対応したのか。また、コロナ禍にオープンした所沢キャンパスは、現在どのように活用しているのだろうか。

 働き方改革の立て役者であるABW推進チームの荒木俊一氏(KADOKAWA グループ戦略総務局 総務企画部 ファシリティ担当部長)、鈴木寛子氏(KADOKAWA グループ人事局 人事企画部 人材開発課 課長)、渡辺基子氏(KADOKAWA Connected Customer Success部)に話を伺った。

photo KADOKAWAの新オフィス、所沢キャンパス(画像提供:KADOKAWA)

在宅環境の不備やコミュニケーション不足……どう対応した?

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