カブコム証券が投信コミュニティ「ファンドスクエア」開始 ソーシャルネット証券目指す

» 2021年02月25日 19時18分 公開
[斎藤健二ITmedia]

 auカブコム証券は2月25日に、投資信託コミュニティサイト「FUND SQUARE(ファンドスクエア)」を開設した。投信について、金融機関などのプロと個人投資家同士がコミュニケーションを取れるプラットフォームで、auカブコム証券の口座を持っていなくても参加できるようにした。口座があれば、コミュニティ内から直接投信の買付も可能とした。

 「買い物などさまざまなことで、今は口コミや詳しい方に聞きながら、ソーシャル上で情報収集しながら決めている。投資の世界もこれしかない。これからはソーシャルネット証券でいく」と、同社の齋藤正勝社長は話した。

auカブコム証券の齋藤正勝

 ファンドスクエアでは、auカブコム証券が取り扱う1200以上の投信について、個人投資家だけでなくプロも参加して対話できる仕組みだ。プロとしては、社内のアナリストやストラテジスト、運用会社の担当者、外部のフィナンシャルプランナーなどが参加する。コメントしたい投資家は、Apple ID、Googleアカウント、au IDでログインすることで参加できる。

ファンドスクエアの利用イメージ(auカブコム証券)

 昨今、国内外で株価が好調に推移しており、新たに投資を始める個人投資家の数が増加している。同社でも、この1月、2月はログイン人数が急増しており、投信の積立金額も2年で1.5倍まで増加した。

 一方で、調査などから投資信託を買わない最大の理由として挙がっているのが、「十分な知識をまだ持っていない」ということだ。そして、資産形成に関する情報収集方法は、ネットの口コミやSNS、ブログが主流になってきており、「証券会社のWebページに迫るところまできている」(auカブコム証券の藤田隆副社長)。こうした背景から、投信コミュニティの開設を決めた。

 コミュニティ活性化のため、キャンペーンなども行う。まずはコメントを書き込んだ先着1万人にPontaポイントを100ポイントプレゼントする。「キャンペーンで最低1万人には参加してもらい、コミュニティを活性化させ、その後は雪だるま式に増やしたい」と藤田氏。

 コミュニティ運営が投信で成功した先には、個別株のコミュニティにも取り組みたいとした。「まずは投資信託で成功させて、個別株までもっていきたい」(齋藤氏)

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