YouTubeやTwitterの影響力がカギ 18歳Adoのデビューシングル「うっせぇわ」が月間ダウンロードランキング1位に

» 2021年03月19日 13時13分 公開
[ITmedia]

 レコチョク(東京都渋谷区)は、2月度のレコチョクアワード月間最優秀楽曲賞を発表した。レコチョクランキングでは、現在18歳の女子高生シンガーで、ユニバーサル ミュージック(東京都渋谷区)からデビューしたAdoの「うっせぇわ」が初の月間ランキング1位を獲得した。音楽業界ではYouTubeなどの動画配信サービスやTwitterなどのSNSでいかに再生回数やフォロワーを伸ばしていけるかが、アーティストをヒットさせるポイントになってきている。

phot Adoの「うっせぇわ」が初の月間ランキング1位に(以下レコチョクのリリースより)

 20年10月に配信開始された「うっせぇわ」は、Adoが歌うメジャーデビューシングル。21年1月度にダウンロードランキング5位に急上昇し、週間ランキングでも1月から2月にかけ3週連続で1位を獲得した。

 Adoは当初、歌唱力と特徴的な歌詞が中高生を中心に話題となり、動画投稿サイトやアプリで「歌ってみた動画」が拡散した。1月にテレビ初出演となる音楽番組ミュージックステーションに出演後、2月に朝の情報番組や10代向けラジオ番組など、音声のみのメディア出演を増やし、2月中にミュージックビデオ再生数が8000万回を突破。現在も「うっせぇわ現象」として幅広い層に受け入れられている。

 また、バレンタインデーの2月14日に新曲「ギラギラ」を配信でリリース。「うっせぇわ」とは異なるテイストの、恋をしてギラギラ輝いてやるという乙女心を歌ったラブソングで、注目を集めている。

phot Ado

アルバムランキングはYOASOBI「THE BOOK」が1位

 アルバムランキングは、YOASOBIの「THE BOOK」が2カ月連続1位を獲得した。1月に配信リリースされたYOASOBI初の数曲を収録した「EP」で、レコチョクランキング1月度1位となった「夜に駆ける」をはじめとした全9曲を収録している。

 2月14日に実施した自身初の配信ライブ「KEEP OUT THEATER」は、リアルタイムで4万人が視聴。その模様は多くのテレビ番組でも取り上げられ、密着映像もオンエアされた。

 月末には一発撮りYouTubeチャンネル「THE FIRST TAKE」にて「群青」をメディア初披露すると、翌日に再生回数が200万回を突破。1月度に続いて関連トピックが多かったことが、ダウンロード数を伸ばし続ける要因となった。またYOASOBIの新曲は、NTTドコモの新料金プラン「ahamo」のCMソングとして起用され、オンエアされている。

phot YOASOBIの「THE BOOK」が2カ月連続1位に

 近年音楽業界では、無名だった歌手の楽曲が、YouTubeなど動画配信サービスの「歌ってみた動画」などで拡散、注目される形が多くなった。2020年はYouTube上で特徴あるサビが注目を集めた曲「香水」で、歌手の瑛人が紅白歌合戦へ初出場も果たした。サブスプリクションなどの音楽配信サービスが主流となった今、サービスをどう活用し注目を集めるかがヒットの鍵となっている。

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