そして21年、仮想通貨界隈の熱狂は過去最大レベルに達している。1年前の20年4月に100万円を割る水準だったビットコイン価格は、米仮想通貨交換所コインベースの4月14日のナスダック上場を材料に、一時は700万円を突破した。中国でもコインベース上場、ビットコイン値上がりのニュースは連日報じられている。
また、美顔カメラアプリで一世を風ぴした「美図(Meitu)」がブロックチェーン進出の準備と資産形成を理由に、3月初めにビットコインとイーサリアムを計4000万ドル(約43億円)で取得し、その後2回に渡って買い増したことも話題になった。
美図の美顔加工アプリの公式サイト(美図秀秀)
空前の仮想通貨ブームで注目されるのは、人民銀の姿勢だ。李副総裁が、博鰲アジアフォーラムで「ビットコインとステーブルコインは暗号資産。暗号資産は投資性商品と見なすことができ、中国を含む多くの国が研究している」と、投資価値や資産価値を認めたと報じられ、政策緩和への期待が高まった。
だが、李副総裁は「(暗号通貨に対し)現在の強硬な立場(全面禁止)を維持するのか」と聞かれ、「ビットコインとステーブルコインは暗号資産ではあるが通貨ではない。これらの資産の投機が深刻な金融リスクをもたらすことはあってはならず、規制の方向性が固まるまでは現在の方針を維持する」と明言した。
ステーブルコインについてはさらに踏み込み、「決済に広く使われるなら、現在のビットコインよりもさらに強力な規制が必要だ。民間企業がステーブルコインを決済ツールとして発行するなら、銀行並みの規制が求められる」と釘を刺した。
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アリババのジャック・マー(馬雲)前会長が、2カ月余り公の場に姿を現さず、消息についてさまざまな憶測が流れている。氏が2020年10月24日のスピーチで、中国の金融当局を批判したため、習近平国家主席らの怒りを買ったとの説もある。今回は、筆者訳のスピーチ全文の後編を紹介する。
- ジャック・マー氏“失踪”直前のスピーチ全文(前編)
2カ月余り公の場に姿を現さず、その消息がさまざまな憶測を呼んでいるアリババのジャック・マー(馬雲)前会長。2020年10月24日に氏が行ったスピーチが、中国の金融当局を批判し、習近平国家主席らの怒りを買ったとの説もあるが、実際の発言と大きくずれた報道も増えている。そこで、筆者訳のスピーチ全文を全2回に分けて紹介したい。
- 「倍返しより転職しろ」「メガバンクは修羅の世界」半沢直樹にはまる中国人の突っ込み
TBSドラマ「半沢直樹」の続編が中国でもブームで、中国最大の書籍・ドラマレビューサイトでは、10点満点で9.4点をマーク。「勧善懲悪」の分かりやすさが幅広く人気を集める理由だが、結果として、日本の企業文化に対する衝撃や誤解も視聴者から湧きあがっている。ここでは、中国のSNSやブログで続出している突っ込みと考察を紹介したい。
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猫による経済効果は、日本では2016年に2兆円超との試算があったが、中国は空前の猫ブームで、日本よりはるかに大きな中国版ネコノミクスが形成されている。猫SNSや猫ゲーム、デジタルコンテンツ市場に加え、今年8月には大規模な「エア猫投資詐欺」が発生。今回は、この投資詐欺の全貌と背景をお伝えしたい。
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