同じく、好調だったのが、ドイツのポルシェだ。特に、人気の「カイエン」モデルや、2ドアのスポーツカーが売れたという。同社の取締役であるデトレフ・フォン・プラテンは公式サイトで、「新型コロナウイルス危機は2020年春から大変な挑戦だった。それにもかかわらず、年間を通して、比較的に販売を安定させることができた」と述べている。
全体で見ると、世界的な売り上げは19年から3%減っているが、アジア太平洋地域やアフリカだけを見ると、同4%増加している。
さらに英国の高級車メーカー、ベントレーもコロナ禍に驚くような業績を残している。創業1919年で100年以上の歴史を誇る同社は、20年に販売数が最も増えた記録的な年になった。
その中でも売れたのは、ベンテイガのSUVだ。同社の日本サイトでは、「ラグジュアリーとパフォーマンスを完璧に融合させ、さらなる進化を遂げたこのSUVが、果てしない冒険の旅へとイマジネーションを掻き立てる」と紹介されている。同モデルはベントレーの販売総数の4割にも達しているという。
さらに20年の第1四半期の販売数をみると、前年比で40%も増やしている。米国で15%、英国で17%、そして中国では187%も伸びたという。
スーパーカーとしては、イタリアのフェラーリとともによく知られているイタリアのランボルギーニも好調だった。20年にはコロナ禍で2カ月も工場を停止。それでも他のメーカーなどと同様に、全体の売り上げは減っているものの、超高級SUVの「ウルス」などが好調だったという。
さらに、21年も見通しは良いようで、1月と2月の注文数は前年を上回っており、9カ月先まで予約が埋まっているという。特に、中国からの需要が大きく、現地では高級自動車メーカーのSUV人気が高まっているようで、ランボルギーニもその恩恵にあずかったということだろう。
フランスのスポーツカーメーカーのブガッティも記録を残した。21年第1四半期、史上最も台数が出たと公式サイトで発表している。同社はもともとはイタリアで創業し、21年4月にショールームを東京にオープンしたばかりだが、コロナ禍でも世界での売れ行きは悪くないという。
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