仕事場をクルマで運んで 場所の概念なくす「POTAL」登場最新テクノロジーを実装

» 2021年05月21日 11時28分 公開

 ハウジングテック企業のJIBUN HAUS.(東京都港区)は、輸入販売業のトルシープ(愛知県豊明市)と、クルマで運べる仕事場「POTAL」を発表した。価格と受注開始時期は未定だが、一般向けの販売だけでなく、ビジネスユーザ向けの販売も視野に入れて、開発を進めているという。

クルマで運べる仕事場「POTAL」

 「POTAL」は、クルマで牽引して外に持ち運ぶことができる仕事場である。機体にはトラディショナル・キャンピングトレーラーのAIRSTREAMを採用し、無線給電ユニットやIoTデバイスなどの最新のテクノロジーを搭載した。内装には、JIBUN HAUS.が提供するUIやデザインを取り入れている。

「POTAL」のナカ

 車体のデザインを生かした内装は、JIBUN HAUS.がデザインし、無線給電ユニットはベルデザイン(さいたま市)のPOWER SPOTを利用。またIoT化は、mui Lab(京都市)の開発するIoTユーザーインターフェース「mui」ボードを搭載している。

 自宅敷地内に設置すれば、住宅の一室や作業場、リモートワーク用の部屋、遊び場などに活用でき、クルマでけん引して外に持ち出すこともできる。「運べるワークプレイス」として運用することが可能で、家のような不動産と、クルマのような動産の特徴を備えている。

 「POTAL」は、2019年7月にNTTドコモ主催の「BodySharing × 5Gアイデアコンテスト」で最優秀賞を獲得した企画をベースに、コロナ禍を受けて、運べる仕事場にアップグレードした。

 近年、コロナ禍の影響を受けてリモートワークを行う人が多くなり、人々の働き方や暮らし方に対する価値観に大きな変化が起きている。また5Gの開始に伴い、過疎地域でも高速通信が可能になるため、リモートワークができなかった場所でも仕事ができるようになる。場所を選ばない働き方の選択肢が増える中で、「POTAL」は場所の概念なく「暮らす」「働く」「遊ぶ」を行うことができる。アフターコロナでの働き方の一つの選択肢として注目される。

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