2021年5月26日、「地球温暖化対策推進法の改正法案」が参議院で可決した。昨年の第203回国会で菅内閣総理大臣は、所信表明演説のなかで「我が国は、2050年までに、温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする」と宣言しており、同じ文言が明文化された。
この法案は「国、地方公共団体、事業者、国民が一体となって地球温暖化対策に取り組むための枠組み」を定めており、法人、個人ともにCO2など温室効果ガスを減らす取り組みを求めている。
CO2削減については自動車業界の話題が突出しており、「HV」「EV」「PHV(プラグインハイブリッド車)」「FCV(燃料電池自動車)」などの開発が進む。急速に内燃機関を廃止し、EVへ転換するという政府の方針については、「発電側のCO2排出が考慮されていない」「内燃機関に係る企業の倒産や従業員の失業を招く」などの批判もある。
数値目標は分かりやすいけれども、数字が一人歩きすると手段と目的が入れ替わる。いずれEVなど非CO2排出動力に統一するとしても、時間を掛けて軟着陸させるべきだ。いきなり内燃機関をすべて止めれば経済が墜落する。
さて、鉄道業界はどのようにしてCO2を削減するつもりだろう。
観測開始以降、二酸化炭素濃度は上昇し続けている。19年の世界の平均濃度は410.5ppmで、工業化(1750年)以前の平均的な値とされる278ppmと比べて48%増加している(出典:気象庁、二酸化炭素濃度の経年変化)
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