飲食店の時短や酒類提供制限について、東京都健康福祉局では「お酒が感染を広げているという認識はなくて、人流と、大声を出して飛沫が飛ぶのを止めたい」とのこと。昼間は仕事があるが、夜は静かにしていてほしいそうだ。ところが、午後8時に一部の反逆者以外の店が一斉に閉まるから、帰宅時の列車の混雑具合は半端ない。一度、JR中央線の通勤快速に乗ったら分かる。あそこまで顔と顔が近いと、さすがに感染リスクが高くなるのではないか。
オリンピックのため、海外から来日した選手が、2回のワクチン接種を行ったにもかかわらずPCR検査で陽性になり、問題になっている。ワクチンも完璧でなく、5%くらいの感染リスクは残るのだ。これで、ワクチン否定の風潮となれば、全世界の希望者がワクチンを打ち終わっても、日本だけ緊急事態やまん防を続けている状況になりかねない。
もうそろそろ、日本もワクチン接種が進んだ国々並みの、飲食店正常化、消費経済正常化に踏み出す準備に入ってほしいものだ。
長浜淳之介(ながはま・じゅんのすけ)
兵庫県出身。同志社大学法学部卒業。業界紙記者、ビジネス雑誌編集者を経て、角川春樹事務所編集者より1997年にフリーとなる。ビジネス、IT、飲食、流通、歴史、街歩き、サブカルなど多彩な方面で、執筆、編集を行っている。共著に『図解ICタグビジネスのすべて』(日本能率協会マネジメントセンター)など。
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