また、工事現場などのデジタル化やスマートシティ構想なども推進する。
これには通信インフラもからんでくる。少し前から話題の5Gは、今後10年ほどで、現在の4Gにとって変わることになるが、そうなると、デジタルデバイスは今以上に高速で多接続になる。
コロナ後にその通信インフラの設置を加速させ、さらに5Gの普及を後押しする。5Gインフラ機器の開発などで世界から大きく遅れをとった日本だが、IoTデバイスなどを使って5Gがもたらす新たな社会の構築を徹底的に支援することはできる。通信インフラへの投資が、ビジネスチャンスを広げ、雇用を生み、国際的な競争力の強化にもつながるはずだ。日本の多くの企業に、ビジネスチャンスが広がっている新たな可能性を示すことができる。
国土交通省など省庁が協力して、「インフラメンテナンス国民会議」が16年に始まっており、産官学民が一体となって日本社会全体でインフラメンテナンスに取り組もうとしている。18年までに1500社以上が会員となっており、これからさらに注目されるだろう。
コロナ後に復活する経済活動の起爆剤として、インフラ投資に力を入れれば、日本の未来にも貢献することになるはずだ。
山田敏弘
元MITフェロー、ジャーナリスト、ノンフィクション作家。講談社、ロイター通信社、ニューズウィーク日本版に勤務後、米マサチューセッツ工科大学(MIT)でフルブライト・フェローを経てフリーに。
国際情勢や社会問題、サイバー安全保障を中心に国内外で取材・執筆を行い、訳書に『黒いワールドカップ』(講談社)など、著書に『ゼロデイ 米中露サイバー戦争が世界を破壊する』(文藝春秋)、『モンスター 暗躍する次のアルカイダ』(中央公論新社)、『ハリウッド検視ファイル トーマス野口の遺言』(新潮社)、『CIAスパイ養成官 キヨ・ヤマダの対日工作』(新潮社)、『サイバー戦争の今』(KKベストセラーズ)、『世界のスパイから喰いモノにされる日本 MI6、CIAの厳秘インテリジェンス』(講談社+α新書)がある。テレビ・ラジオにも出演し、講演や大学での講義なども行っている。
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