山善の焼肉グリル「XGRILL」が売れている、人気の秘密は?あの会社のこの商品(1/5 ページ)

» 2021年07月11日 08時00分 公開
[大澤裕司ITmedia]

 コロナ禍で外食を控えるようになったので、家での食事を充実させている人が増えている。しかし焼き肉だけは、別。煙が発生したり油がはねたりするので、「やりたいけれど、できない」といった悩みを抱えている人もいるはずである。

 このような問題を解決するために、山善は2020年7月に「減煙焼き肉グリル YGMA-X100」(以下、XGRILL)を発売した。価格は同社が運営する「くらしのeショップ」で4980円。

 XGRILLは同社のホットプレートと比較して煙の発生を約70%、油はねを約85%低減。終わったあとの部屋の掃除の手間を大幅に軽減できるようにした。油汚れも手入れがしやすいように、本体、プレート、水トレイの各部が分離でき、メンテナンス性が良いのも特徴だ。

減煙焼き肉グリル YGMA-X100(通称「XGRILL」)

 企画されたのは19年秋のこと。背景にあったのは、小さな子どもがいると焼き肉店には一緒に行きづらいことがあった。家庭機器事業部 第1商品統括部 商品企画1部 MDの近藤富昭氏は次のように話す。

 「私には小さな子どもが2人いることから、焼き肉に限らず外食そのものがしづらいんですよね。焼き肉は好きなものの、煙や油はねから家の中でやるのは敬遠していたのですが、家の中でできたら……という思いから、焼き肉が家の中で楽しめる家電製品を企画しました」

 煙の発生や油はねを抑えるグリルにはこれまで、内蔵のファンで煙を吸引するタイプや上からヒーターで焼くタイプなどがあったが、前者は高価、後者は火力が弱い、といったデメリットがあった。そこで、これらとは別の方式を模索することにした。

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