――20年度の決算はコロナ禍の影響で減収減益となりましたが、すでに回復基調の国もあります。21年度の業績見通しをどう見ていますか。
20年度の第1、第2四半期は需要が落ち込みましたが、第3四半期以降は対前年比でプラスに転じました。これは想定していたものより3〜6カ月くらい早い回復でした。
21年度は、世界全体では前年度比で0〜5%の需要拡大が見込めるとみています。中でも北米とアジアは伸びると考えています。北米についてはワクチン接種の普及とバイデン米大統領の1.9兆ドルの経済対策により足元も好調で、対前年で5〜10%の伸びが期待できそうです。
アジアもコロナの終息は見えてはいませんが足元は伸びています。一般建機についてはインドネシアやフィリピンは経済対策もあり過去最大のインフラ予算が付いています。鉱山分野でも、東南アジアは石炭の産出が多く、石炭価格の回復もあり石炭採掘への積極投資が見込まれます。
コマツは18年度に過去最大の売り上げと利益を出しました。世界全体では足元の需要が回復してきていて、21年度は18年度に迫るほどの需要の伸びが見込めるとみています。注意しなければならないのは、足元の需要がコロナ禍の反動需要なのかどうかを見極める必要があることです。
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