攻める総務

オフィス刷新、ポンタ運営会社 あえて「今のオフィスの悪いところ」を議論しなかった理由8割の社員が参加、アイデアは1000以上!(4/4 ページ)

» 2021年07月20日 14時30分 公開
[小林可奈ITmedia]
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“作りこみすぎない”レイアウトとは?

 1月にオープンした新オフィスは、「関係性の質・思考の質・行動の質」というコンセプトを落とし込んだレイアウトだ。コラボレーションを生む「関係性のエリア」と集中して作業するための「思考のエリア」を社員の投票に基づいて6:4で設置した。

photo コンセプトを落とし込んだ新オフィス(同社提供資料)

 関係性のエリアには、カフェスペースや丸テーブルを用意した。開放感のある作りで、来客用スペースと執務スペースに仕切りを設けていないが、サウンドマスキング音が流れているため会話は筒抜けにならない。人が集いやすくなる工夫が随所に見られる。

 思考のエリアには窓際を向いて集中できる席や、オンラインミーティングなどのためにパーテーションで囲っている席もある。

photo 思考のエリアのモニター席(同社提供)

 「進化し続けるオフィス」と定義づけ、今後オフィス機能の追加や変更がしやすいような設計を依頼した。相澤氏は、「あまり作りこみすぎないことを意識しました」と話す。

 間仕切りが少なく、拡張や仕様変更がしやすい。什器用のスペースも、移動や入れ替えがしやすい作りだ。グレー基調で、ポンタのオレンジ色の他にも、後から色も加えやすくなっている。

 オープン後の社内アンケートで、福利厚生や社内美化が「よくなった」と回答した割合は9割を超えたものの、会議スペースなどは7割前後にとどまる。背景にはコロナ禍特有の事情も考えられるものの、伸びしろがあると捉え、改善していきたいと考えている。

 「今回、新オフィスののコンセプトとして、社員に出してもらったアイデアは、同時にオフィスに限らず働く場所全般に求められているものでもあると考えています。

 サテライトオフィスや在宅環境でも、社員皆で考えたコンセプトが実現できるにはどうしたらいいかということを考え、動いていきます」(相澤氏)

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