「1カ月待ちと言われた」 ニーズに追い付かないPCR検査、沖縄で長い列足りない(1/2 ページ)

» 2021年08月05日 12時22分 公開
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 沖縄県内の新型コロナウイルス感染急拡大に伴い、2千〜5千円の自己負担でPCR検査を受けられる民間PCR検査機関の利用者数が過去最多となっている。7月23〜29日の利用者は8083人となり、4月末に比べ2倍超に増加。那覇市内の検査センターで午前中に数十人が列を成す光景も出ている。

医療機関12カ所に電話

  「自宅近くの病院は1カ月待ちと言われた」。うるま市の40代女性は先週、娘が濃厚接触者となった。検査費無料の保険診療ができる医療機関12カ所に片端から電話したが、ほぼ「予約がいっぱいで対応困難」。最終的に民間検査機関で数千円を払い、検査した。

沖縄PCR検査センターに並ぶ市民ら=7月29日午前10時ごろ、那覇市松山(提供)

 7月28日、民間検査機関の一つ、那覇市松山の沖縄PCR検査センターには多くの人がいた。中学生の息子が県総体に出場するため離島から来た女性は「大会出場にリスクがあると思い、親子で受けに来た。島にコロナを持ち帰ってもいけない」。陰性を確認後、帰路に就くという。

 センターの担当者によると、週単位の受検者数は感染拡大と比例し、7月中旬以降に急増。午前9時の開店後は20〜30人が列をつくる。翌日に結果が出る通常検査(県内在住者・税込み2千円)より、当日に結果が出るクイック検査(同3200円)の予約が増え「身近に陽性者が出て、早く自分の結果を知りたいという人が多くなっているのでは」(担当者)。

 県は、一定の基準を満たす民間検査機関7カ所に検査費用の一部を補助し、感染が不安な県民が誰でも数千円の自己負担で検査を受けられるようにしている。

 県によると、7月23〜29日に7カ所を利用した8083人のうち、陽性は321人(3.97%)だった。

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