ITmedia デジタル戦略EXPO 2026 夏では、各分野の第一人者や企業の現場でビジネス変革に取り組むリーダーの声を通じて、経営×IT×現場のコラボレーションで全社変革を進めるヒントをお届けします。
AIを活用したデジタル戦略が必須となる中、ダイハツ工業や旭化成、NOT A HOTELなどビジネス変革に取り組む企業の「当事者の声」を通じて、現場のリアルな課題解決方法を探ります。視聴登録はこちらから。
常に目標を達成させる「常勝集団」をつくるために、キラキラしたビジネスtipsは必要ない。組織マネジメントを専門とする横山信弘氏が、本質的なマネジメント論を「キレイごとナシ」で解説する。
企業の現場に入り、営業目標を「絶対達成」させるコンサルタント。最低でも目標を達成させる「予材管理」の考案者として知られる。15年間で3000回以上のセミナーや書籍やコラムを通じ「予材管理」の普及に力を注いできた。現在YouTubeチャンネル「予材管理大学」が人気を博し、経営者、営業マネジャーが視聴する。『絶対達成バイブル』など「絶対達成」シリーズの著者であり、多くはアジアを中心に翻訳版が発売されている。
「なぜ私だけ、電話番をしなければならないんでしょうか……」
ある職場で、出社している社員がそうつぶやいた。テレワークをしている同僚は、涼しい顔でオンライン会議をこなしている。自分だけが、来客対応や電話応対に追われている。
このような不公平感が積もり積もった結果、
「もう全員、出社にしてくださいよ」
「私は、こんなに暑いなかでも、毎日出社してるんですよ」
という声が上がるのだ。
実際このロジックで出社回帰を進める企業は少なくない。「公平性を保つため」という理由は、一見すると誰もが納得しやすい大義名分だ。しかし、この判断は本当に公平なのか。
そこで今回は、こうした不公平感を理由に「全員一律出社」へ戻す動きを取り上げ、その判断が本当に正しいのかを考えたい。柔軟な働き方に悩む経営者やマネジャーはもちろん、事情を抱えながら働くビジネスパーソンにも、ぜひ最後まで読んでもらいたい。
テレワークが広がったことで、新しい形の不満が職場に生まれている。出社している社員が、テレワークをしている社員に対して抱く不公平感だ。
電話応対や来客対応、郵便物の受け取りといった業務は、出社しなければ対応できない。テレワークをする人が増えれば増えるほど、出社している人一人当たりの雑務は増えていく。自分の仕事の合間に何度も対応を迫られ、業務に集中できず、結果として残業が増えることもある。
「なぜ自分だけ雑務をしなければならないのか」
「テレワーカーは自分の仕事だけすればいいから、気楽でうらやましい」
こうした不満が、出社組とテレワーク組の間に溝を作っていく。
さらにテレワークをする人には、通勤の負担がなく、身支度にかかる手間も最小限で済む。就業直前までプライベートの時間を確保できることも、出社組から見れば「ずるい」と映りやすいのだろう。
ある営業アシスタントのAさん(23歳)は、実家がラーメン店を経営している。そのため、テレワークなどとてもできないという。
「家にそんなスペースはないし、店員やお客の声が聞こえてくるんです」
ある総務課のBさん(53歳)は、家に認知症の母親がいる。在宅で仕事をしていると、部屋に入ってきてしまうため、オンライン会議どころではない。
「自分だって、テレワークすればいいんだよ」
と軽々しく言う上司がいるが、家庭にはそれぞれ事情がある。
「出社したくてしてるわけじゃない。家で仕事できないから、出社しているだけなのに」
このような人も、少なくはないのだ。
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